農家.com

June 15, 2015

アグリビジネス(前半)

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第254号 2015/6/14 『アグリビジネス(前半)』
▼ まえがき
▼ (1)ソーシャルビジネス・6次化チャレンジセミナー
▼ (2)客数×客単価=売上
▼ (3)ビジネスの規模感が重要
▼ (4)工業製品と農産物の違い
▼ (5)農家には価格決定権がない
▼ (6)次回の予告
▼ あとがき


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まえがき
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こんにちは。蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

半年ぶりの発行になります。

農家.comブログ(↓)では、毎週情報発信をしておりますので、
そちらも是非ご覧ください。

 ブログ:http://www.nou-ka.com/infomes_list_1.html
 調理情報:http://www.nou-ka.com/infomes_list_3.html
 豆知識:http://www.nou-ka.com/infomes_list_5.html



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 (1)ソーシャルビジネス・6次化チャレンジセミナー
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農都共生総合研究所主催の「ソーシャルビジネス・6次化チャレンジセミナー」
( http://www.notosoken.jp/agribiz-ac-vol-04/ )に参加しました。 
4月17日(金)から6月5日(金)まで毎週金曜夜に行われました。

内容の半分は講義形式、半分はワークショップ形式でした。

その中で某農業系ベンチャー(L社)の取締役の講義が1時限ありました。
テーマは次の3つでした。

(a)アグリビジネスとは?
(b)L社が関わったアグリビジネスの例
(c)L社が現在関わっている植物工場


この中で(a)は農家やアグリビジネスを手掛ける企業にとって
理解しておく必要のあることなので、講義内容を(そのままではなく
私なりに脚色して)紹介します。

2回に分けて書きます。



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 (2)客単価×客数=売上
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アグリビジネスは、栽培、加工、流通、研究開発、教育・・・等、
広範囲に渡ります。環境、地域、食糧安全保障とも関連します。

しかし、アグリビジネスも「売上を上げて再生産する」という仕組みは
他産業のビジネスと同じです。

では、売上とは何でしょうか?
「客単価×客数=売上」です。

例えば、システム開発会社の売上は「技術者の単価×工数」ですし、
クラウドベンダー売上は「契約料金×契約数」です。



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 (3)ビジネスの規模感が重要
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では、客単価や客数をどのように設定すればよいでしょうか?

ビジネスを始めるとき、「何をしたいのか」(ミッション、ビジョン)
の側から発想しがちです。

しかし、「どの程度の規模でビジネスをしたいのか」から考えると、
初期投資、客単価、客数を設定しやすくなり、事業の概要や骨組みが
見やすくなります。



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 (4)工業製品と農産物の違い
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工業製品の場合には、製品同士の違いが明白です。

例えば、ガラケーとスマホは外見も機能も明らかに違います。
スマホでもiPhoneとアンドロイド機とは違うし、アンドロイド機の中でも
メーカーや機種によって明確な差があります。

しかし、農産物の場合、製品同士の違いが微妙です。

例えば、有機栽培のニンジンと慣行農法のニンジン、
無農薬栽培のキャベツと慣行農法のキャベツと味や安全度に違いが
あるかと言われると、微妙です。

あるいは北海道産のジャガイモと埼玉県産のジャガイモの味の違いが
分かるでしょうか?

ブランド米(例えば新潟県産コシヒカリ)と量販店のブレンド米とでは、
米単体で食べ比べると違いが分かりますが、外食産業で使われた場合は
分からなくなります。



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 (5)農家には価格決定権がない
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工業製品は差別化しやすいので、メーカーが価格決定権を持ちます。
だから、アップルはiPhoneで莫大な利益を得ることができます。

一方、農産物は差別化しにくいので、価格は需要と供給によって決まって
しまいます。農家には価格決定権がないのです。

したがって、農家には昔から「豊作貧乏」という言葉がありました。
つまり、天候が良くて、品質がよい農産物がたくさんできると、
価格も下落するから儲からないのです。
一方、天候が悪くて、少量しかできないと、品質が悪くても高く売れます。

したがって、トップクラスの農業法人でも利益率はけっして高くありません。



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 (6)次回の予告
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次回は次のようなことを書こうと思います。

・商品の価値を構成する4つの要素
・アグリビジネスの例
・私が目指す「IT+アグリビジネス」



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あとがき:農家.comのおすすめ商品
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September 15, 2014

農業問題の本質

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第252号 2014/9/15 『農業問題の本質』
▼ まえがき
▼ (1)農業ITのビジネス展開が本格化
▼ (2)「作りすぎ」が日本の農業をダメにする
▼ (3)農業問題の本質
▼ (4)農業ITのベースとなる見識
▼ (5)農家.com農園
▼ あとがき


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まえがき
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こんにちは。蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

「経済団体で農業委員会に所属し、農業問題を担当する島。
 最先端の農業シンポジウムの開催を聞いて秘書二人と会場を訪れた。」
 (2014年9月18日号 週刊モーニング「会長島耕作」より)

今回は島耕作も注目している農業ITについて語ります。



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 (1)農業ITのビジネス展開が本格化
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2014年9月4日号の日経コンピュータに「農業ITのビジネス展開が本格化 
富士通に続き、日立・トヨタ・クボタも」という記事が掲載されていました。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/ncd/14/379228/082800024/

日本酒の製造元が日本酒の原材料となる山田錦の安定調達に 
富士通の農業クラウドを利用しようとしている、等の記事です。

他にも、農業ITを推進しようという記事はネット上で数多くみられます。

例:
 農機のロボット化で日本の農業問題を解決したい
 http://www.jaxa.jp/article/special/michibiki/noguchi_j.html

 日本の農業 復活の鍵はIT活用 高齢化と勘頼みの世界から脱却へ
 http://itnp.net/story/755


これらは農業ITによって、農業を大規模化し、生産性を上げるという試みです。



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 (2)「作りすぎ」が日本の農業をダメにする
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さて、農業問題について、私が最も的を射ていると思っている本は、
川島博之著「「作りすぎ」が日本の農業をダメにする」です。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532354773/keiitteanifty-22

この本を読めば、日本の農業問題は、大規模化し、生産性を上げれば
解決するという単純な問題ではないということが分かります。



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 (3)農業問題の本質
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「「作りすぎ」が日本の農業をダメにする」で指摘されている農業問題の
本質は次のようなものです。

(A)広い土地を必要とする作物は敵わない

・生産に広い土地を必要とする作物(穀物や大豆)は、日本でいくら
 大規模化しても、耕作面積が桁違いに広い米国や豪州には、価格面で敵わない。

・したがって、米を自由化すれば、米農家は大打撃を受ける。


(B)大規模化=地方人口の減少

・日本の米作を大規模化するということは、米農家が減少することを意味し、
 それは地方人口の減少を意味する。

・しかし、地方は人口の減少を望んでいない。

・つまり、「農業大規模化→地方人口の減少」という方向は政治的に
 賛同を得られない。


(C)野菜・畜産

・野菜や畜産は米ほどには内外価格差がないので、大規模化と
 生産性向上によって、輸出産業に育てることは可能であろう。
 (世界的に食料が余っている時代なので、それは容易ではないが・・・。)

・しかし、野菜や畜産の輸出を促進するということは、農産物の自由化を
 促進するということである。



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 (4)農業ITのベースとなる見識
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日本の農業はこのように本質的な矛盾を抱えています。

「「作りすぎ」が日本の農業をダメにする」の中で川島博之氏は次のように
提案しています。

・米に関する制度は大きく変えない。

・兼業農家の維持、定年帰農の促進によって、地方の人口減少を抑制する。

・TPPでは米を例外とする

・畜産や野菜栽培の生産性を上げて、輸出産業にする。
 (世界的に食料が余っている時代なのでブランド化はかかせない。)


私は、このような見識の上に、農業ITを進めるべきだと思います。



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 (5)農家.com農園
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農家.com農園は慶が運営している農園です。

 農家.com農園 http://www.nou-ka.com/farm0000000002.html
 FARVESTA http://www.farvesta.com/


家庭菜園向けの商品を生産し、販売し、好評を博しています。
農業ITとは別方向のニッチな試みをしています。


関連記事:第236号「農業とIT」(2011/3/26) 
 [Blog版] http://www.gamou.jp/sailing/2011/03/it-74c2.html
 [HP版] http://www.kei-it.com/sailing/236-110326.html



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あとがき:農家.comのおすすめ商品
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農家.com http://www.nou-ka.com/ のおすすめ商品
・ 完熟!フローズン・ブルーベリー:1kg
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・あきづき梨(ご家庭用5kg/7-12個フルーツキャップ無)
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・【訳あり】豊水梨L~M(5kg箱18から20玉)
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October 21, 2013

負の相関関係

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第249号 2013/10/20 『負の相関関係』
▼ まえがき
▼ (1)穂数、籾数、登熟歩合
▼ (2)これらに関与する形質はしばしば相互に負の相関関係にある
▼ (3)松島省三氏の「V字理論」
▼ (4)新たな負の相関関係:多収穫と良食味
▼ (5)新たな負の相関関係:多収穫と環境保全
▼ (6)負の相関関係を乗り越える
▼ あとがき


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まえがき
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こんにちは。蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

今回は稲作についての雑談です。


東大TVで公開されている次の講座を参考にしています。

「生態系のバランスと種の変遷 作物栽培におけるバランスーイネとコメー」
 ( http://todai.tv/contents-list/lp1hp1/t8t7gp/phroex ) 



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 (1)穂数、籾数、登熟歩合
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> 多収穫を得るためには、穂数、籾数、登熟歩合を向上させればよい。
> (松島省三1966「稲作診断と増収技術」(農文協)より)


稲作で多収穫を得るためには、一株あたりの穂数、一本の穂あたりの籾数、
登熟歩合(籾の中で実が入っている割合)を向上させればよいことは
我々素人にも理解できます。

そして、初期に窒素肥料を施せば穂数が増え、中期で施せば籾数が増え、
後期で施せば登熟歩合が高まります。



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 (2)これらに関与する形質はしばしば相互に負の相関関係にある
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しかし、先の引用は次の文章に続いています。

> しかし、これらに関与する形質はしばしば相互に負の相関関係にあり、
> すべてを増加させるのは難しい。
> (松島省三1966「稲作診断と増収技術」(農文協)より)


初期にたくさん肥料を与えると穂数は増えますが、一本の穂あたりの
籾数は減ります。

穂あたりの籾数を増やすために中期に大量に施肥すると、今度は
イネの背が高くなりすぎ、葉が長くなりすぎ、受光態勢が悪くなり、
登熟歩合が低下する上に、倒伏しやすくなります。



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 (3)松島省三氏の「V字理論」
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この負の相関関係を断つために松島省三氏は昭和30年代に次のような
「V字理論」を提唱しました。

(a)背が低くて葉も長くならない品種(短稈穂数型品種)を選ぶ。
(b)株を密植させ、施肥によって茎数を増やすことにより、穂数を増やす。
(c)中期(幼穂分化期)には肥料を与えない。
 →一本の穂あたりの籾数は犠牲になるが、その分(b)で穂数を増やしておく。
(d)後期に再び肥料を与え、登熟歩合を上げる
(e)窒素肥料を多く与えると病気になりやすくなるので、農薬でそれを防ぐ。

これが現在でも日本の稲作の主流となっています。



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 (4)新たな負の相関関係:多収穫と良食味
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V字理論は多収穫のための理論であり、多収穫は今でも極めて重要です。

しかし、1960年代後半以降、米が余るようになり、関心が多収穫から
良食味に移ってくると、別の負の相関関係が注目されるようになりました。

米はタンパク含量が低いほど味がよくなります。
そして、窒素含量が低いほどタンパク含量が低くなります。

ところが、窒素肥料の大量投入で多収穫を目指すと、窒素含有
(その結果タンパク含量)が高まり、食味は劣ることになります。

窒素肥料の大量投入による多収穫と良食味とは負の相関関係にあるのです。

そのため、栽培技術面では収量を多少犠牲にしても窒素肥料を減らす手法
(例:への字栽培)が提唱され、品種面では肥料を多く与えてもタンパク
含有率が低くなる品種が研究されるようになりました。



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 (5)新たな負の相関関係:多収穫と環境保全
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1980年代からは環境保全にも関心が高まってきました。
化学肥料の使いすぎによって土壌が疲弊し、農薬によって環境が汚染
されてきたからです。

ここでも、(化成肥料と農薬の大量投入による)多収穫と環境保全が
負の相関関係となっています。



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 (6)負の相関関係を乗り越える
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負の相関関係は、様々なところで我々を悩ませます。

例えば、日本経済の財政再建と景気回復も負の相関関係にあります。

あるいは、「『才あるものは徳がない、徳あるものは才がない』というのは、
人事における不滅の公理」(堺屋太一「組織の盛衰」より)も負の
相関関係の一つでしょう。


しかし、日本の稲作研究者が、栽培技術と品種改良の両サイドから、
様々な負の相関関係を乗り越えようと努力し、実際にかなり乗り
越えてきたという話は、我々を勇気づけてくれるのではないでしょうか。



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あとがき:農家.comのおすすめ商品
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December 09, 2012

青首大根が市場を制した理由

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第246号 2012/12/9 『青首大根が市場を制した理由』
▼ まえがき
▼ (1)江戸時代の多様性、現代の均一性
▼ (2)既存流通による弊害として語られる
▼ (3)種を作る側からの視点
▼ (4)作型とは
▼ (5)消費者ニーズ、生産者の都合、流通の効率性
▼ (6)「青首大根」とは標準化された規格、実装は多様
▼ (7)品種改良努力が青首大根のヒットを支えた
▼ あとがき
▼ おすすめ商品


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まえがき
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こんにちは。蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

今回は大根についての雑談です。



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 (1)江戸時代の多様性、現代の均一性
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江戸時代には各地で様々な大根が開発されました。
尾張大根、宮重大根、練馬大根、三月大根、夏大根、守口大根、
桜島大根、赤大根、紫大根、黒大根、・・・etc.

しかし、現在、流通しているダイコンの大部分は「青首総太り品種」です。
首が緑を帯び(=青首)、首から先までほぼ均等に肥大した(=総太り)
品種です。

以下「青首総太り品種」を「青首大根」と呼びます。

三浦大根で有名な神奈川県三浦半島でも、99%が青首大根になっている
そうです。
(三浦市農協のホームページ 
 http://www.ja-miurashi.or.jp/tokusan/daikon.html 参照)



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 (2)既存流通による弊害として語られる
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青首大根が市場を制したことは、既存流通による弊害として語られる
ことがあります。

例えば、次のように。

・中央卸売市場、仲卸会社、JAが物流の中心となったことで、流通の
 効率化に有利なように、野菜の画一化、規格化が進んだ。

・三浦大根は美味しいが、大きいことと、ひし形のため段ボールへ
 積みにくく輸送効率が悪いから、市場から駆逐された。


農産物流通の段階については下記記事を参照してください。

 [新航海術]第243号:デコポン (2)農産物流通の段階
  Blog版: http://www.gamou.jp/sailing/2012/04/post-37be.html
  HP版:http://www.kei-it.com/sailing/243-120401.html



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 (3)種を作る側の視点
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「タキイ最前線」はタキイ種苗株式会社が発行して、無料で配っている
情報誌です。

その2013冬春号に「野菜の作型と品種生態 第12回 アブラナ科各論
(4)ダイコン」という記事がありました。

種を作る側の視点で青首大根問題が書かれているので面白かったです。

その中に次の一文がありました。


> 周年供給のための一セットの品種群を一つの野球チームにたとえれば、
> 現在のダイコンチームは、全選手が青首総太りというユニフォームを
> 着ながら、それぞれの守備範囲(作型)に応じた技能(この場合は
> 生態特性)をもったチームといえます。
> これに対して、江戸時代のチームは、‘三月大根’や‘夏大根’など、
> バラバラの服装のチームです。



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 (4)作型とは
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ここで出てくる「作型」という概念は農業で重要です。
「周年供給」「周年栽培」とも密接に関連しています。

> 作型(さくがた、さくけい)とは、農業特に野菜、果樹、花などの
> 園芸作物において、自然条件とは異なる時期に栽培を行おうとする時に
> 設定される様々な条件・技術の組み合わせのこと。(Wikipedeiaより)



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 (5)消費者ニーズ、生産者の都合、流通の効率性
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農家が青首大根を選択した理由として、三浦市農協は次のように
消費者ニーズと生産者の都合をあげています。

> 甘みと小振りなサイズが消費者ニーズに合い、台風被害後のまき直しでも
> 威力を発揮したことや、三浦ダイコンに比べ栽培が容易で多収、
> 軽量で作業が省力化されるという生産者側にとっても好ましいことなどから、
> わずか2~3年で切り変わってしまいました
> ( http://www.ja-miurashi.or.jp/tokusan/daikon.html )


消費者ニーズ、生産者の都合、さらに流通の効率性の要請があったことは
確かでしょう。



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 (6)「青首大根」とは標準化された規格、実装は多様
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「タキイ最前線」の記事が面白かったのは、「青首総太り」は
ユニフォームであり、中身(生態特性)は江戸時代の大根同様、
多様なのだという指摘です。

これをIT業界風に説明してみましょう。

「青首大根」とは標準化された規格のようなものです。
規格が統一されているから流通の効率化に有利です。
しかし、周年でその規格を実現するためには、実装は異なります。
作型(秋まき、冬・春まき、夏まき)によって生態特性の異なる
品種が選ばれます。



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 (7)品種改良努力が青首大根のヒットを支えた
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そして、「タキイ最前線」の先の引用は次の文章につながっています。

> チーム各員の技能を維持しながら同じ外観にすることは、
> 外観も複雑な遺伝性であることから、それだけ多くの品種改良努力が
> なされたわけです。


多くの品種改良努力が青首大根のヒットを支えたということは、
少し感動的な、あるいは、考えさせられる話ではないでしょうか。

大根を食べるときに思い出してください。



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あとがき
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野菜についての雑談は他に次の記事があります。

 [新航海術]第240号:地這いキュウリ
  Blog版: http://www.gamou.jp/sailing/2011/09/post-6391.html
  HP版:http://www.kei-it.com/sailing/240-110919.html



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おすすめ商品
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 洋ナシの王様シルバーベル http://www.nou-ka.com/main/show/791
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April 01, 2012

デコポン

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第243号  2012/04/01 『デコポン』
  ▼ まえがき:デコポン残り僅か
  ▼ (1)デコポン価格調査
  ▼ (2)農産物流通の段階
  ▼ (3)段階の数が減っても価格はあまり下がらない
  ▼ (4)産直のメリット
  ▼ (5)農家.comの使命
  ▼ あとがき


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  まえがき:デコポン残り僅か
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こんにちは。
(株)慶の蒲生嘉達です。

農家.comでは野口果樹農園のデコポンが好評です。
http://www.nou-ka.com/main/show/523
 
在庫数は残り僅かです。


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 (1)デコポン価格調査
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私も野口果樹農園のデコポンを食べたかったので、去年の12月20日に
予約しました。

それが昨日届きました。中玉が22個入っていました。
http://www.gamou.jp/photos/uncategorized/2012/04/01/dekopon_7.jpg

値段は送料込で3,200円なので、1個当たり145円になります。

デコポンがどのくらいの価格で売られているのか、近所のスーパーや
八百屋に調査に行きました。

調査の詳細は、「新航海術の補足ブログ」の次の記事を参照してください。

「デコポン価格調査」http://www.gamou.jp/comment/2012/04/post-a9b4.html



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 (2)農産物流通の段階
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農産物の流通では、生産者から消費者までの間に次の4人のプレーヤーがいます。
(地方市場、地方仲卸はここでは割愛します。)

・JA
・中央卸売市場
・仲卸会社
・販売店(小売、量販など)

消費者が近所の八百屋で買った場合は、
「生産者→JA→中央卸売市場→仲卸会社→販売店(八百屋)→消費者」と
なります。
これを「5段階流通」と呼びます。「→」の数が5つだからです。

西友やスーパーサカガミなどの大規模販売店の場合は、一般には
「生産者→JA→中央卸売市場→販売店(スーパー)→消費者」という
4段階流通になります。

但し、中央卸売市場を通さない「生産者→JA→販売店(スーパー)→消費者」
という3段階流通もあります。
また、スーパーが農家から直接仕入れるパターンもあります。
その場合は、「生産者(契約農家)→販売店(スーパー)→消費者」の
2段階流通となります。

ちなみに、道の駅やOisixもこの2段階流通です。

農家.comはこれらのどのパターンにも属しません。
農家が農家.comに出店し、直接、消費者に販売するので、1段階流通です。



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 (3)段階の数が減っても価格はあまり下がらない
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先の「デコポン価格調査」の結論のみを言うと次のようになります。

野口果樹農園のデコポンの価格は、
・5段階流通(八百屋、果物専門店)よりは安い
・4段階流通(スーパー)とほぼ同等。
・2段階流通(スーパーの契約農家)よりは安い

段階の数が減れば、中間搾取が減り、消費者価格が下がるかというと、
必ずしもそうではありません。

送料がかかるからです。

野口果樹農園は香川県にあるため、デコポン3,200円のうち、
1,200円は送料です。



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 (4)産直のメリット
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西友とスーパーサカガミで中玉のデコポンを1つずつ購入し、
野口果樹農園のデコポンと食べ比べてみました。

甲乙つけがたいくらい、どれも美味しい!

スーパーもその道のプロが仕入れています。
また、価格、品質ともに熾烈な競争にさらされています。

「スーパーも頑張っているな」と感じました。

それでは、産直のメリットは何でしょうか?
次の5点だと思います。

・買い物に行く手間がはぶける
・農家単位のブランド化が可能
・理想のタイミングで出荷できる
・輸送効率が悪く市場に流通しにくい商品も扱える
・農家が価格を決められる


詳細は、「新航海術の補足ブログ」の次の記事を参照してください。

「産直のメリット」http://www.gamou.jp/comment/2012/04/post-140d.html 



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 (5)農家.comの使命
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産直には大きなメリットがあります。

しかし、ほとんどの農家が「自分でホームページを立ち上げたが、
全然売れない」と嘆いています。

したがって、農家.comの使命は次の3点です。

・農家単独のホームページでは不可能なレベルの集客
・農家が不慣れなWEBマーケティングの提供
・上記実現のためのコンテンツの充実



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  あとがき
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第241号(2011年11月19日発行)で、現在のソフトウェア業界の状況を
「縮小均衡」と表現しました。

 [新航海術]第241号:縮小均衡
  Blog版: http://www.gamou.jp/sailing/2011/11/post-ea67.html
  HP版:http://www.kei-it.com/sailing/241-111119.html


現在、最悪期を脱し、若手Java技術者を中心に人手不足感さえ出ていますが、
全体的には次の状況が続いています。

> d. 確実に「量から質」「グローバル化」という2大変化が進行しています。
> e. 日本国内の請負、客先常駐の仕事の総量は、緩やかに減っていくでしょう。
>                (第241号「縮小均衡」より)


ソフトウェア業界全体が縮小均衡する中で、慶は農業と医療で独自
サービスを展開すべく、3年前から取り組んでいます。



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September 19, 2011

地這いキュウリ

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第240号  2011/9/19 『地這いキュウリ』
  ▼ まえがき:敬老の日野菜セット
  ▼ (1)人事のセンスにも通じる
  ▼ (2)地這いキュウリの方が圧倒的に美味しい
  ▼ (3)今のお年寄りが子供のころ食べていたキュウリ
  ▼ (4)摘心以外は放任
  ▼ (5)地這いキュウリが美味しい理由
  ▼ (6)逆説の野菜
  ▼ あとがき


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  まえがき:敬老の日野菜セット
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こんにちは。
(株)慶の蒲生嘉達です。

本日は敬老の日です。

農家.comでは「敬老の日野菜セット」http://www.nou-ka.com/main/show/429
を用意しました。

地這いキュウリ、白ニガウリ、オクラ、モロヘイヤのセットです。
全て、農家.com農園( http://www.kei-it.com/newsseminar.html#20110214 )
で完全無農薬で栽培しました。


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 (1)人事のセンスにも通じる
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本日は「敬老の日野菜セット」に含まれる「地這いキュウリ」の
うんちくを語ります。

ITとは直接的には関係のない話ですが、身近な野菜が持つ頑固とも
言えるほどの個性について感じるセンスは、人事のセンスにも通じる
ものだと思います。

また、農業と流通の関係についても考えることができます。



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 (2)地這いキュウリの方が圧倒的に美味しい
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家庭菜園で作った野菜が美味しい理由の大部分は「自分で作ったから」です。
釣り人が「自分で釣った魚は美味しい」というのと同じです。

中には「無農薬、有機肥料で育てているから、自分で作った野菜は
美味しいのだ」と言う人もいるかもしれません。

しかし、有機栽培をしているプロの農家もいます。
彼らはその土地の風土に合わせて様々な工夫をして、有機栽培をしています。

「有機栽培だから美味しい」と言うなら、有機農法のノウハウが豊富な
有機農家が作る野菜の方が美味しいでしょう。

しかし、キュウリについては、スーパーで売っている慣行農法のキュウリ
のみならず、有機農家のキュウリよりも、家庭菜園で作った地這い
キュウリの方が、圧倒的に美味しいです。



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 (3)今のお年寄りが子供のころ食べていたキュウリ
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上で「家庭菜園で作った地這いキュウリ」と書きました。

昔はキュウリもカボチャやスイカのように「地這い」で育てていました。

冒頭で紹介した「敬老の日野菜セット」に「地這いキュウリ」を入れた
理由は、それが今のお年寄りが子供のころ食べていたキュウリだからです。

しかし、現在、農家が栽培し、市場に流通しているキュウリは、
ほぼ例外なく「立ちキュウリ」(支柱を立てて栽培するキュウリ)です。

地這いキュウリが市場から姿を消した理由は次のとおりです。

a.立ちキュウリの方が場所をとらない。
 →ビニールハウスで、大量に、天候に左右されずに栽培できる。
b.地這いキュウリは皮が薄く、しなびやすい。
 (立ちキュウリの方が日保ちがよい)
c.地這いキュウリは地面に接するので曲がりやすい。
d.地這いキュウリは色むらが出やすい。(地面に接している方が白くなる。)
e.地這いキュウリの方が虫や小動物にかじられやすい。


要するに、市場(その背後にいる消費者)が、画一化され、規格化された、
日保ちのよい同一品目を年間を通じて大量に求めた結果として、
地這いキュウリは市場から駆逐されたのです。



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 (4)摘心以外は放任
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「立ち」と「地這い」は、栽培方法の違いに着目した分類です。
品種に着目した場合は、「節成り型」と「飛び節型」になります。

「節成り型」は小づるの発生が少なく、節ごとに雌花が出るよう
改良された品種です。(だから「節成り」と呼ばれます。)
親づると少数の子つるを支柱に立てて管理し、多くの実を収穫します。
(これが立ちキュウリです)。
色、形の画一化や、皮を硬くする方向にも品種改良されています。


一方、「飛び節型」は、地這いキュウリ用に使われる、昔ながらの
品種です。
ある程度親づるが伸びたら、親づるをカットし(これを摘心と言います)、
たくさん出てくる子づるに実をつけさせます。
雌花が節ごとにはつきません。(だから「飛び節」と呼ばれます。)
摘心以外は放任です。



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 (5)地這いキュウリが美味しい理由
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地這いキュウリが美味しい理由の一つは、皮を硬くする品種改良が
行われていないからです。

もう一つは、十分に成長してから収穫するということです。

立ちキュウリの場合は長さ20cmくらいで収穫します。
そのようにする理由は次のとおりです。
・大きくしすぎるとその重量に支柱が耐えられない。
・小さいうちに収穫した方が、1株からとれる本数が増える。
・熟れすぎると日保ちがしない。→流通に適さない。

一方、地這いの場合は、重量の制約がないため、立ちキュウリよりも
大きくして収穫することが一般的だと思います。
また、日保ちがしないことも自家消費の場合は、問題となりません。
農家.com農園では、長さ30cmくらい、直径5cmくらいで収穫します。

小さいうちに収穫した方が1株からとれる本数が増えるのは
地這いでも同じですが、キュウリはそのくらい大きくした方が美味しいです。
また、地這いの場合は子づるを放任するので、1株からとれる本数は
立ちキュウリの場合よりも減らないと思います。



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 (6)逆説の野菜
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「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんはキュウリについて、次のように
語っています。

> キュウリという植物は、水を必要とするくせに、乾燥を好むという
> 奇妙な性質を持っています。
> (「あなたの人生に『奇跡のリンゴ』をつくる本」より)


「美味しい方が市場から駆逐された」という逆説も、キュウリという
野菜の奇妙さであり、面白さです。

但し、実際には家庭菜園で地這いキュウリが作られることは稀です。

庭でもベランダでも市民農園でも場所が狭いので、立ちキュウリが
作られます。
家庭菜園の解説本も立ちキュウリを前提に書かれていますし、
市民農園の指導者も立ちキュウリを教えます。



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 あとがき
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冒頭にご紹介した「敬老の日セット」で地這いキュウリを味わって
みてはいかがでしょうか?
9月末まで販売しています。

「敬老の日野菜セット」http://www.nou-ka.com/main/show/429



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