慶2.0

October 12, 2009

上は曇、下は雨

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第223号  2009/10/12 『上は曇、下は雨』
  ▼  まえがき:凄い時代 勝負は2011年
  ▼  [慶2.0] (1)ある一定量の仕事は無くならない
  ▼  [慶2.0] (2)上は曇、下は雨
  ▼  [慶2.0] (3)案件は昨年よりも減っている
  ▼  [慶2.0] (4)ITサービスの1Q決算、60%超の減益
  ▼  [慶2.0] (5)中堅以下ほど利益確保が困難になっている理由
  ▼  [慶2.0] (6)我慢の1年、凄い1年、勝負の1年


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  まえがき:凄い時代 勝負は2011年
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蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

堺屋太一著「凄い時代 勝負は2011年」が9月2日に発売されました。
( http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062120801/keiitteanifty-22 )

アマゾンの「商品の説明」で次のような刺激的な言葉が書かれていたので、
本日注文しました。

・世界大不況未だ止まず。
・日本は政治混乱、官僚頽廃。
・「二番底」のあとには、まったく新しい世界が─。
・海図のない航海で、座礁せずに進むにはどうするか。



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[慶2.0] (1)ある一定量の仕事は無くならない
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さて、第222号で次のようなことを書きました。

・日本のソフトウェア会社の仕事のほとんどは、(社内持ち帰りだろうと
 客先常駐だろうと)インハウス開発(カスタム開発)、または、その
 周辺業務である。

・そして、インハウス開発は広義の「メンテナンス」であり、
 パッケージが普及しても、WEBサービスが発達しても、SaaSが登場
 しても、そして、不況になっても、そう簡単には無くならない。

・したがって、今後数年間のソフトウェア業界の景気を天気でたとえると、
 「曇、ところにより小雨」である。


 第222号:「求められる以上にやる」という姿勢
 [Blog版] http://www.gamou.jp/sailing/2009/08/post-6069.html
 [HP版]  http://www.kei-it.com/sailing/222-090823.html



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[慶2.0] (2)上は曇、下は雨
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「ある一定量の仕事は無くならない」は正しいです。
また、「全面的な雨ではない」も正しいです。

しかし、本号では「曇、ところにより小雨」を次のように修正します。


 「上は曇、下は雨」。



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[慶2.0] (3)案件は昨年よりも減っている
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世界経済も、日本経済も底打ちしたと言われています。

「昨年から続いていたシステム開発投資の抑制は2009年7~9月に底を
打った」(日経コンピュータ2009年9月30日号「景況/IT投資動向調査」)


しかし、中小ソフト会社に流れてくる案件は、昨年よりもむしろ減って
いると思います。

零細なソフト会社だけでなく、年商10億~30億円、社員数100人~200人
規模の中堅ソフト会社も同じように苦しんでいます。



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[慶2.0] (4)ITサービスの1Q決算、60%超の減益
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何故、システム開発投資の抑制が底を打ったにもかかわらず、
案件が流れないのでしょうか?

日経コンピュータ2009年9月2日号の下記の記事を読めば、
その理由が分かります。

 スペシャルレポート
 「ITサービスの1Q決算、60%超の減益 
  製造業不振が影響、外注抑制が中堅以下を直撃」

(この記事の要旨を「新航海術の補足ブログ」に載せておきました。
 http://www.gamou.jp/comment/2009/10/it1q60-f86c.html



同記事では「09年度4~6月期はIT業界総崩れ」と指摘し、さらに
「中堅以下ほど利益確保が困難になっている」と指摘しています。

何故、中堅以下ほど利益確保が困難になっているのでしょうか。



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[慶2.0] (5)中堅以下ほど利益確保が困難になっている理由
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中堅以下のソフト会社が仕事を受けるルートは主に次の二つです。

・中小エンドユーザからの一次請け
・大手システムインテグレータからの二次請け、三次請け

この両方のルートについて、中堅以下ほど利益確保が困難になって
いるのです。


○中小エンドユーザからの一次請けルート

「システム開発投資の抑制が2009年7~9月に底を打った」と言っても、
それは年商500億円以上の大企業の話です。

中小ソフト会社が直接取引している中小企業は、新規開発投資をまだ
再開していません。

([新航海術の補足]「上昇基調に入った新規開発投資」の要旨 
 http://www.gamou.jp/comment/2009/10/post-4f50.html 参照)



○大手システムインテグレータからの二次請け、三次請けルート

大手システムインテグレータも人が余っているので、内製比率を高め、
外注費を減らしています

去年から始まった大手システムインテグレータの内製化策、外注費
抑制策が、去年よりもむしろ今年になって効いてきています。



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[慶2.0] (6)我慢の1年、凄い1年、勝負の1年
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あと1年は、中小ソフト会社にとって、我慢の時代が続きます。

しかし、そのトンネルを抜けたとき、どのような世界が待っているの
でしょうか。
単純に、2006年、2007年頃の技術者不足時代に戻るとは思えません。


まえがきで紹介した堺屋太一氏の近著の書名は、
「凄い時代 勝負は2011年」でした。

今後1年は、「我慢の1年」であると同時に「凄い1年」であり、
そして「勝負の1年」でもあります。


「凄い時代 勝負は2011年」を読んでからもう一度論じたいと
思います。



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August 23, 2009

「求められる以上にやる」という姿勢

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第222号  2009/8/23 『「求められる以上にやる」という姿勢』
  ▼  まえがき
  ▼  [慶2.0] (1)V字型の回復ではなく、L字型の回復
  ▼  [慶2.0] (2)曇、ところにより小雨:全面的な雨でない理由
  ▼  [慶2.0] (3)「晴れ」でない理由
  ▼  [慶2.0] (4)L字型回復期も、技術者余り傾向が続く
  ▼  [慶2.0] (5)他者よりも優れている「何か」が必要
  ▼  [慶2.0] (6)ハッスルプレイ:求められる以上にやるという姿勢
  ▼  [慶2.0] (7)近い将来晴れるであろう分野・技術に挑戦する


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  まえがき
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蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

> 「不況ですべての設備投資が凍りついた」と、大手メディアが喧伝
> するなか、それでもアクティブに動く勢力は依然として存在する。
>
>(週刊ダイヤモンド8月1日号「エレキから素材に主役交代 新エネ巨額
> 設備投資の実態」より)

「それでもアクティブに動く勢力」でありたいものです。



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[慶2.0] (1)V字型の回復ではなく、L字型の回復
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世界経済も、日本経済も底打ちしたと言われています。

例えば、「政府、景気底打ちを宣言 2カ月連続で上方修正」。
http://www.asahi.com/business/update/0617/TKY200906170251.html

しかし、この記事にも書かれているとおり、世界的な景気底打ちは、
各国の景気刺激策によるものであり、「自律的な回復につながらなければ、
再び景気悪化の可能性もある」と言われています。

少なくとも「今回の景気回復は急速なV字型ではなく、ゆるやかな
L字型の回復になる」と考えるのが妥当でしょう。



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[慶2.0] (2)曇、ところにより小雨:全面的な雨でない理由
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今後数年間のソフトウェア業界の景気を天気でたとえると、
「曇、ところにより小雨」といったところでしょうか。

全面的な「雨」でない理由は、次のとおりです。


日本のソフトウェア会社の仕事のほとんどは、(社内持ち帰りだろうと
客先常駐だろうと)インハウス開発(カスタム開発)、または、
その周辺業務です。

そして、インハウス開発は広義の「メンテナンス」であり、
「メンテナンス」はパッケージが普及しても、WEBサービスが
発達しても、SaaSが登場しても、そして、不況になっても、
そう簡単には無くなりません。

ある一定量は存在するのです。


 関連記事:第109号「パッケージが請負を駆逐することはない」
 [Blog版] http://www.gamou.jp/sailing/2005/12/post_5362.html
 [HP版]  http://www.kei-it.com/sailing/109-060109.html



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[慶2.0] (3)「晴れ」でない理由
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しかし、「晴れ」とも言えません。

> アプリケーションのカスタム開発が単純に減るということは
> ないでしょう。顧客の環境に密に依存する開発だからです。
>
> 但し、「単純に減る」ことはないのであり、下記の意味で減る可能性は
> 大いにあります。
>
> (A)オフショアの進展
> (B)ユーザ企業間競争の激化によるコストの削減
> (C)ソフトウェア会社間の競争激化による価格破壊
>
> (第148号「ウェブサービス時代のシステム開発請負会社」より)


長期的傾向として、上記(A)(B)(C)圧力が存在し、不況とその後の
L字型回復が(A)(B)(C)圧力を強めていきます。

それ故に、「晴れ」ではなく、「曇、ところにより小雨」なのです。


 関連記事:第148号「ウェブサービス時代のシステム開発請負会社」
 [Blog版] http://www.gamou.jp/sailing/2006/10/post_8d27.html
 [HP版]  http://www.kei-it.com/sailing/148-061009.html



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[慶2.0] (4)L字型回復期も、技術者余り傾向が続く
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2007年前後は、輸出主導の景気回復、相次ぐ銀行統合によって、
技術者不足(逆に言えば、仕事余り)の時代でした。
上記(A)(B)(C)圧力の存在によって単価は抑えられましたが、
ほどほどにやっている技術者にも仕事が与えられました。

一方、2008年以降は、技術者余り(仕事不足)の時代です。

 [新航海術の補足]ソフト業界は3月を境に技術者余りに転じた
 http://www.gamou.jp/comment/2008/08/3_fb49.html
 (タイトル中の「3月」は2008年3月です。)


L字型回復期も、技術者余り傾向が続きます。

 [新航海術の補足]中小ソフト会社の冬の時代はしばらく続く
 http://www.gamou.jp/comment/2009/06/post-7525.html


技術者も経営者も、このことを十分に認識する必要があります。



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[慶2.0] (5)他者よりも優れている「何か」が必要
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技術者余りの時代には、技術者間競争が激しくなるので、他者よりも
優れている「何か」がないと生き残れません。

その「何か」とは、例えば、次のようなものが考えられます。

(a)柔軟性と吸収力

 ([新航海術の補足]技術者余りの時代には柔軟性と吸収力が重要
 http://www.gamou.jp/comment/2009/08/post-d189.html 参照)

(b)対人能力

(c)「求められる以上にやる」という姿勢



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[慶2.0] (6)ハッスルプレイ:求められる以上にやるという姿勢
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本日は、(c)「求められる以上にやる」という姿勢 について強調して
おきます。

これを、ブルックスは「人月の神話」(1974年に書かれた古典的名著)で、
「ハッスルプレイ」と呼んでいます。


> 野球の監督は、ハッスルプレイという運動能力以外のものの重要性を
> 認識している。
> これは偉大な選手や偉大なチームに不可欠の天賦の才だ。
> 求められる以上に速く走ったり、敏捷に動いたり、一生懸命になると
> いったものだ。
>       (フレデリック・P・ブルックスは「人月の神話」より)

詳しくは、下記記事を参照してください。

 [新航海術の補足]ハッスルプレイという天賦の才
 http://www.gamou.jp/comment/2009/08/post-efbf.html


「求められる以上にやる」という姿勢はどの時代にあっても重要です。

しかし、技術者不足の時代には「求められたことだけをやる」という
姿勢でも生きることができたのに対し、技術者余りの時代においては、
それでは生き残ることができないのです。



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[慶2.0] (7)近い将来晴れるであろう分野・技術に挑戦する
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会社側でも「曇、ところにより小雨」を認識した戦略が必要となります。

まず、曇天や小雨の下、既存のビジネスをしっかりやること。
(そこには、経営者自らがハッスルプレイをすること、技術者に
ハッスルプレイを促すことも含まれます。)

そして、近い将来晴れるであろう分野・技術に挑戦すること。


 関連記事:[新航海術の補足]冬の時代の慶の戦略
 http://www.gamou.jp/comment/2009/06/post-a6f0.html




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April 15, 2009

1990年のバブル崩壊と今回の不況の違い

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第218号  2009/4/15 『1990年のバブル崩壊と今回の不況の違い』
  ▼  まえがき
  ▼  [慶2.0] (1)健保組合の被保険者数が1年で3,800名減る
  ▼  [慶2.0] (2)仕事量の減少と下請け切り
  ▼  [慶2.0] (3)今回の方が閉塞感が漂っている
  ▼  [慶2.0] (4)慶の方針


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  まえがき
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蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

大手SIerの状況について数字的根拠を持って説明した記事は、
ネットや雑誌でよく見かけます。

例:「SIerの通期見通しに下方修正相次ぐ 理由は金融危機とIT投資抑制」
 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090325/327173/?ST=solution


しかし、中小ソフト会社の状況について数字的根拠を持って説明した
記事は皆無だといっても過言ではありません。

経営数字を公開している上場企業と公開していない中小企業との
違いでしょう。

本日は中小ソフト会社の状況を示す生々しい数字から話を始めます。



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[慶2.0] (1)健保組合の被保険者数が1年で3,800名減る
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2月末、慶が加入している健康保険組合から「平成21年度事業計画
ならびに予算概況について」という資料が届きました。

そこには次のようなことが記されていました。

・平成20年度の被保険者数は192,600人だったが、平成21年度は
 188,800人に減ること(3,800名減)が予想される。

・ここ数年、着実に増えてきた被保険者数が前年割れとなるのは、
 バブル経済が崩壊した平成4年度以来である。

・報酬月額は、前年比1,100円減、賞与額(年間)は57,825円減と
 予想される。


この健康保険組合の加入事業所の大部分は中小ソフト会社です。

被保険者数が1年で3,800名減る・・・中小ソフト会社の窮状を示す
生々しく痛々しい数字です。


詳しくは、新航海術の補足ブログの下記の記事をご覧ください。

 「T健保の被保険者数が平成21年度は3,800名減る」
 http://www.gamou.jp/comment/2009/04/t213800-b116.html



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[慶2.0] (2)仕事量の減少と下請け切り
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上記「被保険者数が前年割れとなるのは、バブル経済が崩壊した
平成4年度以来」という言葉で分かるとおり、今回の不況はバブル
崩壊時に匹敵するダメージを中小ソフト会社に与えています。

今回の不況と1990年のバブル崩壊とは、次の点ではそっくりです。

・仕事の総量が激減した。
・大手SIerやメーカーは自社の社員の仕事量を確保するために、
 下請けを削減した。(いわば「下請け切り」)


但し、「下請け切り」については少し異なっている点もあります。

大手SIerは90年代に外注比率を大幅に増やしています。

そのため、「下請け切り」はバブル崩壊時と比較して、今回の方が
影響の範囲と階層が広がっています。


関連記事:
 第204号:ソフトウェア業はもともとは多重階層型でなかった
 [Blog] http://www.gamou.jp/sailing/2008/05/post_2eb8.html
 [HP] http://www.kei-it.com/sailing/204-080510.html

 [新航海術の補足]
 90年代に大手ソフトウェア会社の外注比率が激増した理由
 http://www.gamou.jp/comment/2008/06/206_8aac.html




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[慶2.0] (3)今回の方が閉塞感が漂っている
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また、1990年のバブル崩壊と今回の不況とは、次の点で異なっています。

(1)業種

バブル崩壊のときには、証券や銀行の仕事が激減しました。
しかし、流通、メーカーなどシステム開発が増えている業種もありました。

一方、今回は全業種の仕事が減っています。


(2)技術

バブル崩壊のときは、汎用機の仕事は減りましたが、オープン系の
仕事は逆に増えつつありました。
NetWare、WindowsNT、Oracle、VB、エンドユーザコンピューティング、
クライアント・サーバ、ダウンサイジング、スパイラル開発が当時の
新しい流れでした。

技術者はこぞってオープン系の技術を身につけようとしました。
そこで、技術者の移動が起きました。


一方、今回は、COBOLの仕事も、Cの仕事も、Javaの仕事も一様に
減っています。

つまり、技術者の移動が起きていないのです。
今いる場所で縮こまっている感じです。

そのため、私は、今回の方がソフト会社や技術者に閉塞感が漂って
いると思います。




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[慶2.0] (4)慶の方針
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慶は今回の不況に対し次の方針で臨んでいます。


(A)まず既存のビジネスをしっかりと

当たり前のことですが、既存顧客へのルート営業、地道な労務管理、
無駄な経費削減を徹底します。


(B)基幹系

基幹系ソリューションプロバイダとの緊密な関係を築きつつあります。
国際会計基準の導入によって基幹系の仕事は増えると予測しています。


(C)自社サービス

現在、5月カットオーバーに向けて自社サービスを開発中です。

そのビジネスプランは、東京都から 「中小企業新事業活動促進法に
基づく経営革新計画」の承認を受けました。(20産労商支第790号)


詳しくは、新航海術の補足ブログの下記の記事をご覧ください。

 「慶のビジネスプランが経営革新計画承認」
 http://www.gamou.jp/comment/2009/04/post-7d08.html




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[慶2.0] おまけ
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冒頭で、大手SIerの状況について説明した記事の例として、
下記のITProの記事をあげました。

 SIerの通期見通しに下方修正相次ぐ
 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090325/327173/?ST=solution

この記事について、新航海術の補足ブログでコメントしています。

 ITPro「SIerの通期見通しに下方修正相次ぐ」についてのコメント
 http://www.gamou.jp/comment/2009/04/itprosier-e264.html

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September 23, 2008

本格的な冬の時代に突入する前に

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_/_/_/_/_/_/_/  ソフトウェア業界 新航海術  _/_/_/_/_/_/_/_/_/
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第211号  2008/9/23 『本格的な冬の時代に突入する前に』
  ▼  まえがき
  ▼  [慶2.0] (1)営業マンからのメール
  ▼  [慶2.0] (2)日経コンピュータの楽天的な記事
  ▼  [慶2.0] (3)国内IT市場にも景気後退の影
  ▼  [慶2.0] (4)営業マンの嗅覚の方が早かった
  ▼  [慶2.0] (5)恐慌的スタグフレーションが来る
  ▼  [慶2.0] (6)国内経済の減速傾向は短期的なものではない
  ▼  [慶2.0] (7)本格的な冬の時代に突入する前に



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  まえがき
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蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

本日は「新航海術の補足ブログ」の記事「ソフト業界は3月を境に
技術者余りに転じた」を発展させて話します。

  「ソフト業界は3月を境に技術者余りに転じた」http://www.gamou.jp/comment/2008/08/3_fb49.html



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[慶2.0] (1)営業マンからのメール
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次の言葉は5月21日に慶と親しい会社の営業マンから届いたメールの中に
あった一文です。

> 四苦八苦でやってますが状況は技術者が余ってる状況


次は7月1日に別の会社の営業マンから届いたメールの中の一節です。

> 世界的な資源、食料の値上げでインフレの予感がしてきており、
> 景気も停滞気味になってきました。
> IT業界も期初のスタート遅れの為に案件が薄くなっているのではなく、
> 景気の影響を受けて新規開発が少なくなっているようです。
> 技術者も大分余ってきている様で、良い案件は直ぐ募集停止になって
> しまいます。


現場の営業マンは、春先に異変を感じ、5月までには「技術者余り」を
確信していました。
また、6月末までには、その原因が「期初のスタート遅れ」のような
一時的なものではなく「景気」であることも見抜いていました。



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[慶2.0] (2)日経コンピュータの楽天的な記事
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一方、日経コンピュータ7月15日号では次のような楽天的な記事が
載っていました。

○2008年以降の国内IT市場動向 
 景気減速でもIT投資は堅調
 時代は「デジタルユニバース」へ

  IDC Japanは国内IT市場の実績と予測をまとめた。
  2008年のIT投資の伸び率予測は2.6%増で、12兆7032億円。
  07年実績比3180億円の増加となる。
  金融業や製造業などの産業が引き続き成長するのに加え、
  通信業界におけるNGN関連需要が高まる。
  景気減速にもかかわらず、堅調に推移する見込みだ。


この記事では国内経済の減速傾向は短期的なものであること、
さらには、原油高などの悪材料にかかわらず、IT投資は継続して
拡大していくと予測しています。次のように・・・。

  これまで日本経済を牽引してきた外需型産業の業績に陰りが
  見られ、低調な個人消費と相まって、国内経済は短期的に
  減速傾向が強まると見込まれる。

  最近の原油高、原材料高、グローバル競争の激化から、
  さらなるコスト削減や効率化が必須であり、IT投資は継続して
  拡大していくと予想される。



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[慶2.0] (3)国内IT市場にも景気後退の影
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この記事のみならず、日経コンピュータには8月末までは、景気の
悪い記事は一つも出ていませんでした。

私は「日経コンピュータは中小ソフト会社の実感とずれている」と
感じながら、8月9日に「ソフト業界は3月を境に技術者余りに転じた」
をブログに書きました。

  「ソフト業界は3月を境に技術者余りに転じた」
  http://www.gamou.jp/comment/2008/08/3_fb49.html


それからしばらくして、日経コンピュータ9月1日号が届きました。

9月1日号では一転して次の記事が出ていました。


○国内IT市場にも景気後退の影
 4~6月期は4割減益、中堅以下で減速目立つ

  景気後退の影響が国内IT市場に早くも出始めた。
  主要情報サービス会社の2008年4~6月期(第1四半期)
  決算を集計したところ、連結営業利益が前年同期より
  39%も減った。商談の長期化などが響いた。 
  特に中堅クラスの苦戦が目立つ。


顧客企業がIT投資を抑制し始めたことを指摘し、「ここ数年活況を
呈してきた情報サービス産業は確実に転換期を迎えつつある」と
結論づけています。



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[慶2.0] (4)営業マンの嗅覚の方が早かった
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コンサルタント、学者、マスコミの記者は、統計数字(上記記事では
主要情報サービス会社の2008年4~6月期決算)が出てから分析します。

したがって、情勢が大きく変わる局面では、3ヶ月から半年のタイム
ラグが発生してしまうのです。

そのような局面では、彼らよりも現場の営業マンの嗅覚の方が早くて
正しいことがよくあります。



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[慶2.0] (5)恐慌的スタグフレーションが来る
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世界経済と日本経済の動向について、堺屋太一氏が次の記事で
説得力のある分析をしていました。

・恐慌的スタグフレーションが来る(文藝春秋2008年9月特別号)
・零戦型ものづくりが日本を滅ぼす(文藝春秋2008年10月号)


「新航海術の補足ブログ」にその抜粋を載せておきます。

 「恐慌的スタグフレーションが来る」の要約
 http://www.gamou.jp/comment/2008/09/211-d868.html



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[慶2.0] (6)国内経済の減速傾向は短期的なものではない
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上述のとおり、日経コンピュータ7月15日号の記事「2008年以降の
国内IT市場動向」では、国内経済の減速傾向は短期的なものであると
予測していましたが、「恐慌的スタグフレーションが来る」を読めば、
それが間違いであることが分かります。

世界経済が最短で来年一杯、長引けば数年間、危険な状態にあるの
ですから。

また、「2008年以降の国内IT市場動向」では、原油高などの悪材料にも
かかわらずIT投資は継続して拡大していくと予測していましたが、一昔前と
違い、今は景気が悪くなればIT投資もすぐに抑制されてしまいます。

日経コンピュータ9月1日号の記事「国内IT市場にも景気後退の影」で
分かるとおり・・・。



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[慶2.0] (7)本格的な冬の時代に突入する前に
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> ここ数年活況を呈してきた情報サービス産業は確実に転換期を迎え
> つつある。各社は本格的な冬の時代に突入する前に、構造改革を
> 急ぐべきだろう。

日経コンピュータ9月1日号の記事「国内IT市場にも景気後退の影」の
結びの言葉です。


慶も次のような改革に取り組んでいます。

・Ruby on Rails など生産性の高い開発技術の導入

・オープンソースの活用
 →その一つとしてAipoによる社内コミュニティの活性化

・ITによる社内事務の効率化
 →ソフト会社はこの点「紺屋の白袴」的なところがあります。

・自社製品のWEBサービス化
 →現在取り組んでいるのは性格診断プログラムのWEBサービス化です。

・積極的なエンドユーザ営業
 →成果が出始めています。

・社員の採用と育成


そして、このような改革には費用がかかります。
拙著「ソフト会社の心臓」で述べたように、心臓の鼓動を聞きながら
進める必要があるのです。

 ソフト会社の心臓:
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4779002958/keiitteanifty-22




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June 18, 2007

AsIs(現状)とToBe(あるべき)

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第183号 2007/6/18
▼ まえがき
▼ [慶2.0] (1)インドのERPコンサル会社
▼ [慶2.0] (2)日本からのオフショア開発はChage Requestが多い
▼ [慶2.0] (3)欧米のウォータフォール型開発プロセス
▼ [慶2.0] (4)日本人は「すり合わせ」が得意
▼ [慶2.0] (5)ソフトウェア請負開発での「あ・うんの呼吸」
▼ [慶2.0] (6)AsIs(現状)とToBe(あるべき)
▼ 次回以降の予告

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まえがき
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蒲生嘉達です。

今週号ではインドオフショアから始め、開発プロセスから経営方針に
至る広範囲な話をします。

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[慶2.0] (1)インドのERPコンサル会社
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先日、インド企業S社の日本法人のマネージャK氏と会談する機会が
ありました。

S社は某ERP製品のコンサルティングからアドイン開発までを得意と
する会社です。

次のようなビジネスを展開しています。

・インド人ERPコンサルタントが日本で要件定義を行う。
・要件定義に基づいて推奨セットアップをする。
(ERPなのでパラメタでかなりのことができる。)
・顧客に実機で使ってもらい、不足した部分をアドイン開発する。
・アドイン開発では製造からユニットテストまでをインドで行う。
(但し、案件が小さい場合は、全て日本でオンサイト開発する。)

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[慶2.0] (2)日本からのオフショア開発はChage Requestが多い
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S社は、ワールドワイドで上記サービスを展開している企業ですが、
K氏も日本のソフトウェア請負開発は特殊だと言っていました。

日本からのオフショア開発は、Chage Request が非常に多いという
のです。

欧米では「Functional Spec → Technical Spec」というプロセスを
採りますが、日本では、「概要設計 → 詳細設計」です。
ところが、「概要設計とFunctional Specとはイコールではない」と
K氏は言います。

Functional Specでは、日本の概要設計よりもはるかに詳細まで
記述され、Functional Specが完成すれば、顧客がサインします。
サインオフ後の変更は全てChange Requestであり、追加費用の対象
となります。

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[慶2.0] (3)欧米のウォータフォール型開発プロセス
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次の点は「保存できないエディタ」シリーズで考察しました。

・日本の学者や技術系マスコミは「日本はウォータフォールだから
 ダメだ」と言うが、実際にはオフショア開発の増加によって、
 欧米ではウォータフォール型が逆に増えている面もある。

 第61号:米国ではウォータフォールは増えているという説
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2005/02/post_c0a7.html

・ウォータフォール型開発プロセスの基本形は、計画・設計・実装の
 峻別、そして、その間に契約行為を挟むことである。しかし、日本の
 一括請負は、設計と実装の間に契約行為を挟んでいない。
 したがって、欧米のウォータフォール型開発プロセスとは似て非なる
 ものである。

 第62号:米国のウォータフォールでは開発リスクの多くはユーザが負担する
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2005/02/post_f244.html

また、米国におけるインドオフショアの猛威は下記で解説しました。

 第157号:サービス業のオフショアリング
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/12/post_6f55.html

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[慶2.0] (4)日本人は「すり合わせ」が得意
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私はK氏の話を聞きながら、「変われる国・日本へ」で坂村健氏が
書いていたことを思い出しました。

坂村健氏は、家電や自動車で日本が強い理由は、日本人は「すり合わせ」
が得意だからだと言っています。
家電や自動車では設計から製造に至るまで、多くの「すり合わせ」が
必要で、単一民族、単一言語、単一文化の日本人はそれが得意です。

一方、欧米人は、多民族、多言語、多文化なので、「すり合わせ」が
苦手です。

> 日本のように「あ・うんの呼吸」「紙に書かないで現場で調整」
> というわけにはいきません。
> 従って何かをやろうと思ったら、まず徹底的に制度をつくったり、
> 契約を結んでおかないと、トラブルの連続になってしまう。
> つまり、向こうは要素技術から最終のプロダクトまでの開発において
> 必要なすり合わせのコストが、日本などよりはるかに大きいという
> ことでしょう。
>             (坂村健著「変われる国・日本へ」)

日本人は「すり合わせ」が得意なだけに、逆に「どうすればよいか」
をシステム的に考えません。
そのため日本から要素技術型イノベーションは出てくるが、インフラ型
イノベーションは出てこないのです。

> “どうすればよいか”をシステム的に考えるのが欧米です。

> インフラ型のものは、個別のすり合わせを極力なくすように
> メカニズムとか、制度とか、方式とか、やり方を考えるからこそ
> インフラなわけです
>             (坂村健著「変われる国・日本へ」)

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[慶2.0] (5)ソフトウェア請負開発での「あ・うんの呼吸」
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ソフトウェア請負開発でも、日本では「あ・うんの呼吸」「紙に書か
ないで現場で調整」が占める割合は大きいです。

開発プロセスがウォーターフォールであってもアジャイルであっても、
Chage Requestは当たり前なのです。

それ自体は、一概に悪いことではありません。

顧客からすれば、取引コストを下げるというメリットがあります。

 第145号:取引コスト
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/09/post_a811.html

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[慶2.0] (6)AsIs(現状)とToBe(あるべき)
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K氏の言葉でもう一つ気づかされたことがあります。

要件定義をするということを、K氏は「AsIsとToBeをやります」と
表現しました。

ERPコンサルタントのK氏からすれば、AsIs(現状)やToBe(あるべき)
という用語は日常用語です。

しかし、日本のソフトウェア会社のSE、プログラマは、AsIsやToBe
という言葉は使いません。
システムはどうあるべきかということをとことん考えることはない
からです。

ソフトウェア会社の経営者や管理職ですら、AsIsやToBeという言葉に
なじみがありません。

先週号で私が言いたかったことは、下記の5点についてとことん
考えていこうということです。

(A)顧客や顧客が属している業界が抱える課題は何か
(B)その問題を解決するために自分たちが目指すことは何か
(C)自社のサービスや製品で実現できることは何か
(D)お客様の声を聞くこと
(E)お客様をサポートする体制をどうするか

また、第173号で、顧客の心の中でも社員の心の中でも慶のポジショ
ニングはコンサルタントであると述べました。

これらは「AsIsとToBeを考えていこう」ということなのです。

 第173号:慶ネクストの経営理念
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/04/post_fdf1.html

 第182号:事業計画はどのようにして生まれるのか
 http://www.gamou.jp/sailing/2007/06/post_ae08.html

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次回以降の予告
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次号は、6月25日発行予定です。

今回お休みした新会社法活用術シリーズでは、今後、「法人の不思議」
などの基本的な話、そして「社員持ち株制度の是非」「IPOの損得」
などの具体的な話をしていきます。

乞うご期待!!

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June 11, 2007

事業計画はどのようにして生まれるのか

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第182号 2007/6/11
▼ まえがき
▼ [慶2.0] (1)ColdFusion専門会社とJava専門会社
▼ [慶2.0] (2)ユーザ企業は何に困っているのだろうか?
▼ [慶2.0] (3)事業計画はどのようにして生まれるか
▼ [慶2.0] (4)Java専門会社にも必要な非技術系差別化
▼ 次回以降の予告


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まえがき
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蒲生嘉達です。

本日は、第180号の話を発展させて、「ユーザ企業は何に困っている
のだろうか?」という問いかけが、慶の事業計画の根底にあるという
お話をします。

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[慶2.0] (1)ColdFusion専門会社とJava専門会社
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第175号では、需要と専門化の関係について考察しました。

 第175号:需要を見つけて専門化した結果が「食える」
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/04/post_e83b.html

その話を、ソフトウェア業界に即して、もう少し具体的に説明します。


例えば、ColdFusionが得意な技術者数名でC社を立ち上げたとしましょう。

ColdFusionはマイナーですが、一部で高い評価を受けている技術です。

 例:ColdFusionは実は優れた言語ではないかという考察 - 2
  http://www.onflow.jp/blog/archives/2006/04/coldfusion_2.html


しかし、ColdFusionの仕事の絶対量が少ないため、C社はColdFusion
専門会社には成り得ないでしょう。

一方、Javaが得意な技術者数名でJ社を立ち上げたとしましょう。
J社は、容易にJava専門会社になれます。
Javaによるシステム開発の需要が、安定的に存在するからです。

※今回は、ColdFusionを例にしましたが、PHP、Perl、RubyなどのLL言語
 (Lightweight Language )の場合も、事情はほぼ同じです。

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[慶2.0] (2)ユーザ企業は何に困っているのだろうか?
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ColdFusionの仕事は安定的に存在しないので、C社は多言語の仕事も
引き受けざるを得ません。何でも屋あるいは雑食性になるのです。
今回はPHP、次はVBというように・・・。

そうすると、技術的専門化は中途半端なものになります。

しかし、それならC社には将来性がないのかというと、そうでは
ありません。
開発技術で専門化できないからこそ、C社は生き延びるために次の
5点を必死に考えるかもしれません。

(A)顧客や顧客が属している業界が抱える課題は何か

(B)その問題を解決するために自分たちが目指すことは何か

(C)自社のサービスや製品で実現できることは何か

(D)お客様の声を聞くこと

(E)お客様をサポートする体制をどうするか


第181号では、ソフトウェア会社の顧客には3種類あるという
話をしました。
上記(A)~(E)は、その3種類の顧客について、次のことを考え、
その解決策を生み出し、提示することなのです。

・ユーザ企業は何に困っているのだろうか?
・パッケージのユーザは何に困っているのだろうか?
・元請SIerは何に困っているのだろうか?

 第181号:顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供する
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/06/post_1996.html

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[慶2.0] (3)事業計画はどのようにして生まれるか
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これは、新営業マニュアルシリーズで考察した、リレーションシップ
販売やポジショニングとも関連しています。

 第167号:最大の関心事:Do you care about me?
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/02/do_you_care_abo_0732.html

 第170号:ポジショニング
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/03/post_b61c.html


しかし、全ての顧客のニーズに応えることは困難なので、限られた
リソース(資金と人材)をどこに割り振るか考えなければなりません。
そこから事業計画が生まれてきます。

また、その割り振りは「高い確率の見込み客( High probability )」
とも関連してきます。

 第166号:(1)高い確率の見込み客( High probability )
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/02/90_8748.html


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[慶2.0] (4)Java専門会社の非技術系差別化
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一方、Java専門会社のJ社も決して楽ではありません。

オープンな主流派技術で、需要が安定的に存在するということは、
すぐに多数の競合者が現れ、熾烈な競争が発生するということを意味
するからです。
国内だけでなく、中国やインドのオフショア企業とも競争しなければ
なりません。

> ・顧客密着度の低い開発、主流IT系の開発は中国に流出していく。
> ・顧客密着度の高い開発、非主流IT系の開発は日本に残る。
>
>  ( 第49号:中国オフショア開発・日本に残る仕事
>  http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2004/11/post_dd89.html )


何らかの付加価値を付けなければ、国内外の競合他社に負けてしまいます。

技術的に差別化することも重要ですが、上記(A)~(E)のように非技術面で
差別化することも重要なのです。


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次回以降の予告
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次号は、6月18日発行予定です。

今回お休みした新会社法活用術シリーズでは、今後、「法人の不思議」
などの基本的な話、そして「社員持ち株制度の是非」「IPOの損得」
などの具体的な話をしていきます。

乞うご期待!!

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June 04, 2007

顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供する

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_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
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第181号 2007/6/4
▼ まえがき
▼ [慶2.0] (1)ユーザ企業
▼ [慶2.0] (2)パッケージのユーザ
▼ [慶2.0] (3)顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供する
▼ [慶2.0] (4)直接取引できるユーザ企業を1社ずつ増やしていく
▼ 次回以降の予告


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まえがき
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蒲生嘉達です。

慶と慶ネクストの経営理念の第一に「顧客奉仕に最善を尽くす」を
挙げました。

 第173号:慶ネクストの経営理念
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/04/post_fdf1.html


本日は、新会社法活用術シリーズはお休みとし、「顧客奉仕に最善を
尽くす」をもう少し明確にイメージできるような話をします。

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[慶2.0] (1)ユーザ企業
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ソフトウェア会社の顧客は大きく次の3つに分かれます。

・ユーザ企業
・パッケージのユーザ
・元請SIer


ユーザ企業とは、実際にそのシステムをインハウス(社内)で使用
する会社です。
そして、この社内ニーズに応えるためのソフト開発を外注する会社が、
ソフトウェア開発受託会社のお客様となります。


このインハウス開発の性格については、下記の号で詳述しました。

 第103号:請負開発の納品プログラムは「製品」ではない
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2005/11/post_5f75.html
 ・「インハウス開発」とは
 ・インハウス開発が多いのは、米国も同じ

 第106号:パッケージが請負を駆逐することはない
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2005/12/post_5362.html
 ・パッケージがプログラマの職を奪うことはない
 ・プログラマの労働時間のほとんどはインハウス開発

 第145号:取引コスト
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/09/post_a811.html
 ・内製する米国、外注する日本

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[慶2.0] (2)パッケージのユーザ
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パッケージについては下記の号で詳述しました。

 第109号:ソフトウェアのコモディティ化が進むということ
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/01/post_3d3c.html
 ・パッケージ・ソフトが置かれている状況
 ・安くて気の利いたものしか売れなくなる

 第117号:「のこぎり入れ方パターン計算ソフト」のようなソフトを作るべき
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/03/post_4a26.html
 ・開発コストとユーザの意識の乖離
 ・オープンソースが苦手とするソフトを作るべき

 第148号:ウェブサービス時代のソフトウェア会社
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/10/post_8d27.html
 ・ウェブサービス時代のパッケージソフト会社


これらの記事で述べたとおり、従来型のパッケージ開発は、世界的に厳しい
状況にあります。

> 世界のパッケージ・ソフト市場は、急激な低価格化やセキュリティ問題、
> 優れたオープン・ソースの登場など、深刻な問題に直面しつつある。
> 現在、パッケージ・ソフト収入の源泉は、インストール・ベースの
> ライセンス料金から、保守サービス料金へと移っている
>     (マイケル・クスマノ著「日本のソフトウェア産業の謎」より)


しかし、例えば「会計は会社の心臓」などの出版物も一種の製品です。

 会計は会社の心臓:
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/01/post_822e.html

常に顧客や顧客が属する業界の問題点を考え、それを解決するという
姿勢があれば、「製品」や「アイデア」は生まれてくるはずだし、
単独ではなく他のサービスと組み合わせていくことも考えられます。

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[慶2.0] (3)顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供する
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ユーザ企業に対しては、信頼関係を築き、本当の必要性を把握し、
最適なサービスを提供しなければなりません。

 第170号:ポジショニング
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/03/post_b61c.html
 ・ポジショニングは心に対して行うこと
 ・顧客の頭の中にあるあなた
 ・あなたの振る舞い全てが影響する


「信頼関係を築き、本当の必要性を把握し、最適なサービスを提供する」
ということが最も重要なことであり、請負か準委任か、あるいは、
常駐請負か持ち帰り開発かは、業務の性格や取引コストが決めることです。

顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供することが重要なのです。


 第145号:取引コスト
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/09/post_a811.html
 ・取引コストとは市場を利用するためのコスト
 ・ソフトウェア請負契約の取引コスト
 ・労働者派遣契約・準委任契約と取引コスト

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[慶2.0] (4)直接取引できるユーザ企業を1社ずつ増やしていく
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中小ソフトウェア会社の実際の取引先の大半は、元請SIer、または
二次請け会社です。
しかし、大元はユーザ企業であり、顧客個別のニーズに応えるための
ソフト開発であるという点では、ユーザ企業直の仕事と同じです。


「信頼関係を築き、本当の必要性を把握し、最適なサービスを提供する」
「顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供する」という基本は、
同じなのです。

ソフトウェア業界の元請SIerや二次請け会社にもそれなりの存在意義があり、
簡単には否定できません。

しかし、当然のことながら、ユーザ直の仕事を増やすメリットは
極めて大きいので、慶は直接取引できるユーザ企業を1社ずつ増やして
いくことに真摯に取り組んでいきます。

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次回以降の予告
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April 30, 2007

プラグマティックな精神主義

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_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
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第176号 2007/4/30
▼ まえがき
▼ [慶2.0] (1)新営業マニュアルは異色のシリーズ
▼ [慶2.0] (2)新営業マニュアルは精神面を扱っている
▼ [慶2.0] (3)プラグマティックな精神主義
▼ [慶2.0] (4)仕組みの改革こそがイノベーション
▼ 次回以降の予告


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まえがき
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今週号は「新営業マニュアル」シリーズでもあり、「慶2.0」シリーズ
でもあります。

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[慶2.0] (1)新営業マニュアルは異色のシリーズ
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本メルマガは、2003年12月8日の創刊以来、様々なシリーズを生み
出してきました。

それらの中でも、新営業マニュアルシリーズは異色の存在です。

テーマが「営業」である点も異色ですし、ブライアン・トレーシーの
講演ビデオ「販売の心理学」を下敷きにしているので、英語が頻繁に
出てくる点も異色です。

しかし、最大の特色は、それが、心構えや精神的な面を扱っている
という点です。

例えば、「賃金決定の仕組みシリーズ」は人事・労務を扱っていますが、
そこで論じていることは、職能資格給、成果主義、労働基準法といった
会社や国の制度的な問題であり、社員や経営者の心構えや精神的な面
には踏み込んでいません。

 賃金決定の仕組みシリーズ:
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/cat4128766/index.html

技術面を扱った「ブルックスの法則シリーズ」、業界動向を扱った
「グーグルの衝撃シリーズ」が、心構えや精神面と無縁であることは
言うまでもありません。

 ブルックスの法則シリーズ:
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/cat5743044/index.html

 グーグルの衝撃シリーズ:
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/cat6232795/index.html

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[慶2.0] (2)新営業マニュアルは精神面を扱っている
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新営業マニュアルシリーズは、ブライアン・トレーシーの「販売の
心理学」の解説に近い内容となっています。


ブライアン・トレーシーは「販売の心理学」の前半で、成功の心理学
( psychology of success )、すなわち、何かを達成するための精神的な
方法( mental way to achieve anything )について語っています。

そして、後半では、売上を上げるための具体的な方法について語って
いますが、最終的には「私は自分が好きです( I like myself )」と
いう精神論に戻って講演を締めくくっています。

 関連記事:
 第174号「聴衆の心に植えつけたかった言葉は"I like myself"」
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/04/i_like_myself_4c07.html


したがって、新営業マニュアルシリーズは、必然的に、心構えや
精神的な面を扱うことになりました。

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[慶2.0] (3)プラグマティックな精神主義
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私は基本的に精神主義や精神論は嫌いです。

しかし、ブライアン・トレーシーの「成功の心理学」は、いわば
「プラグマティックな精神主義」のようなもので、これは好きです。

個人にとっても会社にとっても社会にとっても、このような
「プラグマティックな精神主義」は有益であり、むしろ、必要不可欠だと
思います。


下記は「成功の心理学」の抜粋ですが、これはそのまま慶グループの
社員や経営者の行動指針となり得るものです。


○いつも未来について考える Future orientation
 そして、次の4つの分野について理想を描いていく。

・健康と元気 Great health and energy
・素晴らしい人間関係 Loving relationships
・意味のある仕事 Meaningful work
・経済的自立 Financial independence

○目標設定 Goal Orientation
・明確な目標を持つ(目標を書き出す)

○長所を伸ばす Excellence orientation
・新技術を取得する
・最上層部の10%に入ろうと努力する

○成長に向けての指針 Growth Orientation
・読書 Read
・セミナーに出席する Attend seminars

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[慶2.0] (4)仕組みの改革こそがイノベーション
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下記は、坂村健氏著「変われる国・日本へ」の中の言葉です。

> 技術だけではなく、「日本のあるべき姿」という問いに対して自分の
> 言葉で答えることが、今こそ求められています。
> そして、それを実現させるための制度や仕組みの改革こそが日本に
> とっての「イノベーション」なのです。


この主張は、本日私がお話ししたかったことと少し似ています。

「会社のあるべき姿」を実現するための制度や仕組みの改革こそが
「イノベーション」なのだと・・・。

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次回以降の予告
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次号は、5月7日発行予定です。

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April 23, 2007

需要を見つけて専門化した結果が「食える」

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_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
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第175号 2007/4/23
▼ まえがき
▼ [慶2.0] (1)需要を見つけて専門化した結果が「食える」
▼ [慶2.0] (2)専門化の方向を幾つかに収斂させる
▼ [慶2.0] (3)需要と専門化の関係
▼ 次回以降の予告


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まえがき
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今週号は「慶2.0」シリーズです。

第173号で、慶ネクストの経営理念は次の3点であると述べました。

○顧客奉仕に最善を尽くす。
○品質第一に徹する。
○社員の福利増進。

そして、「顧客奉仕に最善を尽くす」ということは、次の3点であると
述べました。

・相手を大事に思う。
・見込み客を予測する。
・顧客と信頼関係を築き、ニーズを把握する。


 関連記事:第173号「慶ネクストの経営理念」
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/04/post_fdf1.html


今週号では、もう一歩進めて、ニーズを把握した後のお話しをします。

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[慶2.0] (1)需要を見つけて専門化した結果が「食える」
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4月1日にスタートした(株)慶ネクストは、現時点ではある特定の
技術に特化しているわけではありません。

それどころか約30名のメンバーの業務も多様です。
オンサイト開発、ネットワーク運用、一括請負開発、パッケージ開発、
さらには、人材紹介のコンサルタントも2名います。

しかし、オンサイト開発でも一括請負でも人材紹介でも、
「需要を見つけて専門化した結果が『食える』」という基本は同じ
なのです。

個々の顧客のニーズを把握して、その顧客の個別事情に対して専門化
する場合もあるし、ある業種の需要を把握して、その業種に専門化する
場合もあるでしょう。

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[慶2.0] (2)専門化の方向を幾つかに収斂させる
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・良い顧客を見つけること。
・良い顧客には徹底的に奉仕すること。
・良い顧客と強固な信頼関係を築くこと。
・そのためには、質問すること、相談に乗ること、教えること、
 助けること。
・顧客のニーズを把握すること。

そして、ニーズが把握できたとしても、それに応えられる受け皿が
なければなりません。
そのために、供給力(技術力、人材力、組織力)を成長させること。

慶ネクストには、良い顧客が増えてきています。
いずれも長期的におつき合いのできるユーザです。

それらの良い顧客のニーズを把握し、専門化の方向を幾つかに収斂
させること。

これが慶ネクストの戦略です。


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[慶2.0] (3)需要と専門化の関係
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「需要を見つけて専門化した結果が『食える』」という言葉は、
四本平一著「行政書士で確実に食べていくための本」の中で見つけた
次の言葉をヒントにしました。

> 「需要」を見つけて「専門化」や「特化」した結果が「食える」と
> いうこと


四本氏は、「行政書士は専門化するのが良いのか、何でも屋が良いのか」
という問題について、次のように語っています。

> 一つの業務に対する需要が少ないエリアでは、多種多様な依頼者の、
> 多種多様な需要に応えることが要求されます。
>        (「行政書士で確実に食べていくための本」より)

つまり、地方では一つの業務に対する需要が少ないので、何でも屋に
ならざるを得ません。
一方、都会では一つの業務に対する需要が多いので、専門化することが
可能です。

> つまり、専門化できるかどうかはある一つの業務における需要が
> 継続的かつ安定的に存在することがこれまた必須条件となる。

> 代行(代理)業においては、基本的に。「専門化」や「特化」などという
> ことは、需要側のほうが決めることであって、供給側が決めることではない

> 「専門化」や「特化」というのは、「需要」による「結果」であり、
> 決して「需要」喚起の「原因」ではない


さらに、四本氏は次のように指摘しています。

> 「専門化」や「特化」というスタイルを選択したとしても、そこでの
> 競合者が多数であれば、さらにその上に何らかの付加価値を付けなければ
> 受注は困難です。


代行(代理)業だけではなく、ソフトウェア業でも当てはまる考察
だと思います。


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April 09, 2007

慶ネクストの経営理念

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_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
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第173号 2007/4/9
▼ まえがき
▼ [慶2.0] (1)慶ネクストの経営理念は古典的な3点セット
▼ [慶2.0] (2)顧客奉仕に最善を尽くす
▼ [慶2.0] (3)技術者は品質第一に徹する
▼ [慶2.0] (4)社員の福利増進に努める
▼ 次回以降の予告


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まえがき
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今週号は久々の「慶2.0 本当の大変化はこれから始まる」シリーズです。


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[慶2.0] (1)慶ネクストの経営理念は古典的な3点セット
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「株式会社慶ネクスト」という会社を立ち上げました。
設立は2月14日ですが、営業開始は4月1日です。


(株)慶が、(株)慶と(株)慶ネクストと(株)慶倍速開発の3社に
分社化した目的や、3社の役割、3社の業務内容については別の機会に
お話しします。

今週号では、分社後の(株)慶と(株)慶ネクストの経営理念について
お話しします。


(株)慶と(株)慶ネクストの経営理念は、奇をてらうことをせず、
古典的な(少し古風な)3点セットでいこうと思います。

1.顧客奉仕に最善を尽くす。
2.品質第一に徹する。
3.社員の福利増進に努める。

です。

 関連記事:経営理念
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/07/post_54a6.html


それぞれについて、解説します。


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[慶2.0] (2)顧客奉仕に最善を尽くす
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新営業マニュアルシリーズの連載を通じて、私の中で「顧客」に
ついての理解が深まりました。


【相手を大事に思う】

まず、顧客を気遣う、大事に思うことが大切です。
知り合った相手の関心はあなたがその相手のことを大事に思っている
かどうか( Do you care about me?)につきるからです。

 関連記事:第167号「最大の関心事:Do you care about me?」
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/02/do_you_care_abo_0732.html


【Prospecting(予測)の重要性】

顧客奉仕と言っても、全ての顧客に満遍なく奉仕するわけではありません。
高い確率の見込み客( High probability )にとことん奉仕します。

 関連記事:第166号「(1)高い確率の見込み客( High probability )」
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/02/90_8748.html


【信頼関係を築き、ニーズを把握する】

顧客と信頼関係を築き、本当の必要性を把握します。
顧客の心の中での我々のポジショニングは、次のとおりです。

・友人
 freiend

・コンサルタント、アドバイザー、カウンセラー、ガイド
 consultant、adviser、counsellor、guide

・教師、支援者
 teacher、helper

 関連記事:第170号「ポジショニング」
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/03/post_b61c.html

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[慶2.0] (3)技術者は品質第一に徹する
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ITサービス業、ソフトウェア開発業の場合、「顧客奉仕に最善を尽くす」
も「品質第一に徹する」も、ともに「お客様に対して最高のサービスを
提供すること」を意味しています。

「顧客奉仕に最善を尽くす」はそれの営業的な表現、「品質第一に徹する」
は技術的な表現です。


技術者は品質第一に徹しなければなりません。

そのためには、常に「多くの課題に取り組むこと」「根気」が必要です。

そして、下記の4つについて、座標軸をもっていなければなりません。

・未来
・目標設定
・長所
・成長


 関連記事:
 第160号「(3)多くの課題に取り組むことと根気」
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/01/predict_56e6.html

 第161号「(3)4つのオリエンテーション(見当識)」
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/01/post_0595.html

 (上記関連記事は、営業について書かれたものですが、技術者にも
 そのままあてはまります。)

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[慶2.0] (4)社員の福利増進に努める
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会社は、顧客を大事にすると同時に、社員を大事にします。
「Do you care about me?」は社員も同じなのです。

また、社員の心の中での会社のポジショニングも、また、次のような
ものです。

・友人
 freiend

・コンサルタント、アドバイザー、カウンセラー、ガイド
 consultant、adviser、counsellor、guide

・教師、支援者
 teacher、helper


会社は4つの座標軸(未来、目標設定、長所、成長)をもって
社員を成功に導きます。

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次回以降の予告
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次号は、4月16日発行予定です。

乞うご期待!!

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本メルマガについて
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本メルマガは2003年12月8日に創刊されました。
創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、
本メルマガのコンセプトは「読みものとしても面白い慶の事業計画」であり、
目的は「事業計画の背後にある基本的な考え方を語ること」です。

したがって、第一の読者としては、慶の社員(正社員・契約社員)及び
慶と契約している個人事業主を想定しています。
彼らには慶社内のメーリングリストで配信しています。

また、多くのソフトウェア会社・技術者が直面している問題を扱っているので、
ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、
第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する
ことにしました。
「まぐまぐ!」での読者数は2007年3月31日現在、594名です。


本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非
本メルマガの存在を教えてあげてください。

(以下をそのまま転送するだけです。)
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