ウェブサービス時代のソフトウェア会社
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_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
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第148号 2006/10/9
▼ まえがき:「グーグルの衝撃」シリーズ完結
▼ [グーグルの衝撃] (1)Web2.0の世界
▼ [グーグルの衝撃] (2)ウェブサービス時代のパッケージソフト会社
▼ [グーグルの衝撃] (3)ウェブサービス時代のシステム開発請負会社
▼ 次回以降の予告
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まえがき:グーグルの衝撃シリーズ完結
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蒲生嘉達(がもう よしさと)です。
第138号から開始した「グーグルの衝撃」シリーズも今回で11回目に
なります。今週号で「グーグルの衝撃」シリーズは完結です。
「グーグルの衝撃」シリーズを最初から読みたい方は、
「バックナンバー グーグルの衝撃」
( http://www.kei-it.com/sailing/back_google.html )を参照して
ください。
または、ブログ( http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/ )の
左列にあるCategories「グーグルの衝撃」をクリックして
ください。
バックナンバーは、発行者サイトまたはブログで、体系として
見てもらいたいので、「まぐまぐ!」でのバックナンバー公開は
最新号のみとなっています。
バックナンバーブログ:http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/
発行者Webサイト: http://www.kei-it.com/sailing/
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[グーグルの衝撃] (1)Web2.0の世界
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さて、これまでに断片的に行ってきた近未来予測をまとめてみましょう。
まず、Web2.0の世界を見てみましょう。
Web2.0の世界では下記の3人のプレーヤーが、主役となります。
(A)ウェブサービスAPIを提供する巨人
(B)厖大なアマチュア群
(C)ウェブサービスAPIを利用して少し金儲けをする「個に限りなく
近い極小の存在」
関連記事:第146号「(3)近未来のソフト業界の主要なプレーヤー」
http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/09/post_701e.html
http://www.kei-it.com/sailing/146-060925.html
(C)についてコメントします。
Web2.0革命を標榜する起業家たちは、技術的にはグーグルやアマゾン
を追いかけることはできます。
しかし、「規模」を真似ることができなければ、打ち上げ花火、
または、単なる小遣い稼ぎに終わるでしょう。
関連記事:
第118号「(1)アイデア系ベンチャーは打ち上げ花火」
http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/03/post_8ea4.html
http://www.kei-it.com/sailing/118-060313.html
第141号「(4)そこは大多数の人々は、儲からない世界」
「(5)「あちら側」は帝国主義の世界」
http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/08/post_a37c.html
http://www.kei-it.com/sailing/141-060821.html
第143号「(4)グーグルのアドセンス」
http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/09/post_70c5.html
http://www.kei-it.com/sailing/143-060904.html
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[グーグルの衝撃] (2)ウェブサービス時代のパッケージソフト会社
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次に、パッケージソフト会社を見てみましょう。
ウェブサービスAPIの普及の影響は、オープンソースの普及の影響と
似ているでしょう。
インフラ系、ミドルウェア系パッケージの大部分はオープンソースと
ウェブサービスAPIに置き換わるでしょう。
アプリケーション系パッケージも開発コストとユーザの意識が乖離
してきて、苦しい状況に陥ります。
中小パッケージソフト会社は、オープンソースやウェブサービスAPI
を開発するメリットがない分野に焦点を絞らなければなりません。
また、収入源をインストール・ベースのライセンス料金から、保守
サービス料金へと移行させなければなりません。
関連記事:
第117号「(4)オープンソースが苦手とするソフトを作るべき」
http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/03/post_4a26.html
http://www.kei-it.com/sailing/117-060306.html
第109号「(3)パッケージ・ソフトが置かれている状況」
http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/01/post_3d3c.html
http://www.kei-it.com/sailing/109-060109.html
ちなみに、下記は慶が開発・販売しているパッケージです。
行政ナビ:http://www.kei-it.com/gyonavi/
プラノPOS:
http://www.kei-ha.co.jp/img/topic_nikkeisangyo060904.gif
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[グーグルの衝撃] (3)ウェブサービス時代のシステム開発請負会社
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ウェブサービスAPIの普及はシステム開発請負会社に対しても影響を
与えるでしょう。
インフラ、ミドルウェアはオープンソースやウェブサービスAPIに
置き換わっていくので、インフラ、ミドルウェア開発の一括請負は
減るでしょう。
一方、アプリケーションのカスタム開発が単純に減るということは
ないでしょう。顧客の環境に密に依存する開発だからです。
但し、「単純に減る」ことはないのであり、下記の意味で減る可能性は
大いにあります。
(A)オフショアの進展
(B)ユーザ企業間競争の激化によるコストの削減
(C)ソフトウェア会社間の競争激化による価格破壊
関連記事:
第108号「(1)2006年のインフラ、ミドルウェア開発」
「(2)2006年のアプリケーション開発」
http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/01/2006_1a84.html
http://www.kei-it.com/sailing/108-060102.html
第49号:「(5)日本に残る仕事」
http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2004/11/post_dd89.html
http://www.kei-it.com/sailing/49-041115.html
第79号:「(2)米国におけるインドオフショア開発の影響」
http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2005/06/post_a84f.html
http://www.kei-it.com/sailing/79-050613.html
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次回以降の予告
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次号以降では、「グーグルの衝撃」シリーズでの未来予測をベースに、
今後の中小ソフト会社が目指すべき組織、営業、企画、労務に関する
シリーズを立ち上げる予定です。
次号は、10月16日発行予定です。
乞うご期待!!
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本メルマガについて
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創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、
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ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、
第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する
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