医療IT市場
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第233号 2010/12/31 『医療IT市場』
▼ まえがき
▼ [業界動向] (1)2010年国内産業別IT支出動向
▼ [業界動向] (2)医療IT市場の大きさ
▼ [業界動向] (3)医療IT成長率がトップである理由
▼ [業界動向] (4)プロプライエタリな閉鎖的な世界
▼ [業界動向] (5)慶の取り組み
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まえがき
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株式会社慶の蒲生嘉達です。
2010年最後のメルマガです。
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[業界動向] (1)2010年国内産業別IT支出動向
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12月2日、調査会社IDC Japanは「国内産業分野別IT市場における2010年
上半期の分析と2010年~2014年の市場規模予測」を発表しました。
( http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20101202Apr.html )
その記事によると、2010年の分野別IT市場の前年比成長率、市場規模は
次のとおりです。
分野 前年比成長率 市場規模
医療 +2.8% 4,619億円
情報サービス +2.4%、 7,229億円
公共/公益 +1.6% 2,468億円
証券/その他金融 -2.2% 2,633億円
建設/土木 -1.1% 1,562億円
一般サービス/その他 -1.0% 5,515億円
官公庁 -2.5% 7,046億円
証券/その他金融、建設/土木、一般サービス/その他、官公庁が
2010年にマイナス成長であったことは、実感と一致しています。
例えば、証券/その他金融分野の汎用機アプリケーション開発は
めっきり少なくなりました。
情報サービス、公共/公益 が堅調であったということも、実感と
一致しています。
とりわけJava、PHP、Rubyなどの小規模WEB系開発案件は堅調でした。
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[業界動向] (2)医療IT市場の大きさ
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さて、先ほどの表を市場規模でソートしてみましょう。
分野 前年比成長率 市場規模
情報サービス +2.4%、 7,229億円
官公庁 -2.5% 7,046億円
一般サービス/その他 -1.0% 5,515億円
医療 +2.8% 4,619億円
証券/その他金融 -2.2% 2,633億円
公共/公益 +1.6% 2,468億円
建設/土木 -1.1% 1,562億円
読者は医療IT市場の大きさに驚かないでしょうか?
証券/その他金融の1.75倍、建設/土木の3倍です。
しかも、成長率はトップです。
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[業界動向] (3)医療IT成長率がトップである理由
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先のIDC Japanの記事では、官公庁が成長率最低(-2.5%)である
要因として「事業仕分けや公共事業の見直しに伴うIT政策見直しなど」
を挙げています。
一方、医療ITの成長率がトップであることの要因は書かれていません。
医療ITの成長率がトップである理由は、下記のような重大問題を解決
するために、医療のIT化が不可欠だからでしょう。
・高齢化が進み医療費が伸び続けている。
→しかし、医療費を抑制しなければならない。
・経営不振による病院の閉院
・医師偏在による地方の医師不足
・医療安全に対する過度な社会的要求
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[業界動向] (4)プロプライエタリな閉鎖的な世界
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医療ITとは具体的には次のようなシステムです。
・遠隔医療
・電子カルテ
・診療報酬請求(レセプト)
・PACS(画像保存通信システム)
中小ソフトウェア会社にはあまり縁のない分野です。
メーカーが独占しているプロプライエタリな閉鎖的な世界だからです。
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[業界動向] (5)慶の取り組み
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慶は従来より、自社サービスについては農業と医療に焦点を絞っています。
今年は1年間医療ITの社内教育を続けました。
また、11月には弊社の医療システム担当者が、日本医師会総合政策研究機構
(日医総研) より日医IT認定システム主任者 として認定されました。
2011年には自社医療ITサービスを立ち上げる予定です。
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