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June 11, 2007

事業計画はどのようにして生まれるのか

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_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
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第182号 2007/6/11
▼ まえがき
▼ [慶2.0] (1)ColdFusion専門会社とJava専門会社
▼ [慶2.0] (2)ユーザ企業は何に困っているのだろうか?
▼ [慶2.0] (3)事業計画はどのようにして生まれるか
▼ [慶2.0] (4)Java専門会社にも必要な非技術系差別化
▼ 次回以降の予告


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まえがき
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蒲生嘉達です。

本日は、第180号の話を発展させて、「ユーザ企業は何に困っている
のだろうか?」という問いかけが、慶の事業計画の根底にあるという
お話をします。

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[慶2.0] (1)ColdFusion専門会社とJava専門会社
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第175号では、需要と専門化の関係について考察しました。

 第175号:需要を見つけて専門化した結果が「食える」
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/04/post_e83b.html

その話を、ソフトウェア業界に即して、もう少し具体的に説明します。


例えば、ColdFusionが得意な技術者数名でC社を立ち上げたとしましょう。

ColdFusionはマイナーですが、一部で高い評価を受けている技術です。

 例:ColdFusionは実は優れた言語ではないかという考察 - 2
  http://www.onflow.jp/blog/archives/2006/04/coldfusion_2.html


しかし、ColdFusionの仕事の絶対量が少ないため、C社はColdFusion
専門会社には成り得ないでしょう。

一方、Javaが得意な技術者数名でJ社を立ち上げたとしましょう。
J社は、容易にJava専門会社になれます。
Javaによるシステム開発の需要が、安定的に存在するからです。

※今回は、ColdFusionを例にしましたが、PHP、Perl、RubyなどのLL言語
 (Lightweight Language )の場合も、事情はほぼ同じです。

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[慶2.0] (2)ユーザ企業は何に困っているのだろうか?
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ColdFusionの仕事は安定的に存在しないので、C社は多言語の仕事も
引き受けざるを得ません。何でも屋あるいは雑食性になるのです。
今回はPHP、次はVBというように・・・。

そうすると、技術的専門化は中途半端なものになります。

しかし、それならC社には将来性がないのかというと、そうでは
ありません。
開発技術で専門化できないからこそ、C社は生き延びるために次の
5点を必死に考えるかもしれません。

(A)顧客や顧客が属している業界が抱える課題は何か

(B)その問題を解決するために自分たちが目指すことは何か

(C)自社のサービスや製品で実現できることは何か

(D)お客様の声を聞くこと

(E)お客様をサポートする体制をどうするか


第181号では、ソフトウェア会社の顧客には3種類あるという
話をしました。
上記(A)~(E)は、その3種類の顧客について、次のことを考え、
その解決策を生み出し、提示することなのです。

・ユーザ企業は何に困っているのだろうか?
・パッケージのユーザは何に困っているのだろうか?
・元請SIerは何に困っているのだろうか?

 第181号:顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供する
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/06/post_1996.html

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[慶2.0] (3)事業計画はどのようにして生まれるか
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これは、新営業マニュアルシリーズで考察した、リレーションシップ
販売やポジショニングとも関連しています。

 第167号:最大の関心事:Do you care about me?
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/02/do_you_care_abo_0732.html

 第170号:ポジショニング
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/03/post_b61c.html


しかし、全ての顧客のニーズに応えることは困難なので、限られた
リソース(資金と人材)をどこに割り振るか考えなければなりません。
そこから事業計画が生まれてきます。

また、その割り振りは「高い確率の見込み客( High probability )」
とも関連してきます。

 第166号:(1)高い確率の見込み客( High probability )
 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/02/90_8748.html


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[慶2.0] (4)Java専門会社の非技術系差別化
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一方、Java専門会社のJ社も決して楽ではありません。

オープンな主流派技術で、需要が安定的に存在するということは、
すぐに多数の競合者が現れ、熾烈な競争が発生するということを意味
するからです。
国内だけでなく、中国やインドのオフショア企業とも競争しなければ
なりません。

> ・顧客密着度の低い開発、主流IT系の開発は中国に流出していく。
> ・顧客密着度の高い開発、非主流IT系の開発は日本に残る。
>
>  ( 第49号:中国オフショア開発・日本に残る仕事
>  http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2004/11/post_dd89.html )


何らかの付加価値を付けなければ、国内外の競合他社に負けてしまいます。

技術的に差別化することも重要ですが、上記(A)~(E)のように非技術面で
差別化することも重要なのです。


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次回以降の予告
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次号は、6月18日発行予定です。

今回お休みした新会社法活用術シリーズでは、今後、「法人の不思議」
などの基本的な話、そして「社員持ち株制度の是非」「IPOの損得」
などの具体的な話をしていきます。

乞うご期待!!

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第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する
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