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February 20, 2006

小さくなって大きくなる

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_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
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第115号 2006/2/20
▼ まえがき
▼ [大きくなるか、小さくなるか] 収穫逓減の法則
▼ [大きくなるか、小さくなるか] コア・コンピタンスに集中しよう
▼ [大きくなるか、小さくなるか] 大きくなるメリット
▼ [大きくなるか、小さくなるか] 次回以降の予告


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まえがき
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蒲生嘉達(がもう よしさと)です。

第110号から「大きくなるか、小さくなるか」シリーズを再開しています。
「大きくなるか、小さくなるか」シリーズでは、慶を含め、中小ソフト
ウェア会社にとって理想の組織はどのようなものか、考えていきます。

「大きくなるか、小さくなるか」シリーズを最初から読みたい方は、
http://www.kei-it.com/sailing/back_big_small.html 
を参照してください。

バックナンバーはブログでも公開しています。
ブログ: http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/

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[大きくなるか、小さくなるか] 収穫逓減の法則
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さて、この「大きくなるか、小さくなるか」シリーズもまとめる時が
来ました。


私は慶の(そして他の多くの独立系中小ソフトウェアハウスの)
基本戦略は「小さくなって大きくなる」だと思います。

小さくなることのメリットとして、まず、直感的に把握しやすい規模の
方が収支管理がしやすいということが挙げられます。

> 「収穫逓減の法則」という法則を聞いたことがあると思います。
> 収穫が増えると効率が落ちるという法則です。
> これは企業経営では切実な問題です。
>   (岡本吏郎著「会社にお金が残らない本当の理由」より)


売上が少なかったときの方が利益率が高かったという現象は、
多くの会社で見られます。

この現象が発生する理由の一つは、「規模が小さい方が直感的に把握
しやすいから」です。

もう一つの理由は、会社が大きくなると、間接費を使うときに、
「自分が苦労して稼いだ金を使う」という意識がなくなり、
「しょせん他人の金を使う」という意識になってしまうからです。


慶は来年度は、事業部制をより強化しようと思っています。
間接費の配賦には多少コストがかかります。
経理上の入力コストだけでなく、判断と調整のコストがかかります。
多少コストがかかっても事業部単位の収支管理を徹底していきます。

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[大きくなるか、小さくなるか] コア・コンピタンスに集中しよう
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「小さくなろう」と私が言う意味は、もう一つあります。
「各事業部が自らのコア・コンピタンスに集中しよう」という意味です。


> 他の会社が容易に模倣できない独自の差異性を創造し維持し拡大
> していく能力のことを、経営学では、会社の「コア・コンピタンス」
> とよんでいます。会社の中核(CORE)をなす競争力(COMPETENCE)という
> 意味です。
>      (岩井克人著「会社はこれからどうなるのか」より)


よく事業部制やカンパニー制の弊害として、「セクショナリズムを
生んでしまう」ということが挙げられます。
しかし、それは事業部同士が同じようなことをやり、競合してしまう
からです。

各事業部が、常に「自分達の強みは何か」を自問し、それを強化する
方向に進めば、事業部ごとの個性は強まります。
個性のある事業部間の関係は競合ではなく、相乗・補完になるでしょう。


慶のWEB事のコア・コンピタンスがKS倍速開発にあるなら、それを常に
意識し、強化すればよいのです。

慶のIT事の技術者の中からも、ITコンサルタントを目指したい、小売業の
パッケージを作りたいという動きも出てきています。
それをコア・コンピタンスとするチームを育てていけばよいのです。


「小さくなる」ということは、常に自分達のコア・コンピタンスを
意識できる単位にしておくということでもあります。

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[大きくなるか、小さくなるか] 大きくなるメリット
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それでは大きくなるメリットは何でしょうか?

その一つは、上述のとおり、相乗・補完メリットが生まれることです。
各事業部がまず個性的になることが、その前提です。
だから「小さくなって大きくなる」のです。


しかし、大きくなるメリットはそれだけではありません。

事業の時間軸は、事業によって異なります。
短期で成果で出る事業があれば、2,3年かからないと成果がでない
事業もあります。

大きくなるメリットは各事業部の時間軸の調整ができることです。

そのメリットを享受する前提として、セクショナリズムを抑制し、
会社全体の損益通算をする機構が必要となります。

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次回以降の予告
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次号以降で労務なテーマも取り上げたいです。

例えば、
・雇用契約、裁量労働制、個人事業主

それ以外に、下記の技術系テーマも、そのうち書きます。

・ブルックスの法則を超えるもの
・贈与と交換
・ピアレビュー


次号は、2月27日発行予定です。

乞うご期待!!

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本メルマガについて
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本メルマガは2003年12月8日に創刊されました。
創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、
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目的は「事業計画の背後にある基本的な考え方を語ること」です。

したがって、第一の読者としては、慶の社員(正社員・契約社員)及び
慶と契約している個人事業主を想定しています。
彼らには慶社内のメーリングリストで配信しています。

また、多くのソフトウェア会社・技術者が直面している問題を扱っているので、
ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、
第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する
ことにしました。
「まぐまぐ!」での読者数は2006年2月13日現在、455名です。


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