December 11, 2015

「正常時の借入」の弊害

**************************************************************
_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
**************************************************************
第255号 2015/12/11 『「正常時の借入」の弊害』
▼ まえがき
▼ (1)下町ロケットの佃製作所の場合
▼ (2)中小ソフト会社の場合
▼ (3)現金不足に陥る4つの理由
▼ (4)非常時の借入
▼ (5)将来の利益を返済が食いつぶす
▼ (6)正常時の借入
▼ (7)「正常時の借入」の弊害
▼ あとがき
 
 
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
まえがき
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 
こんにちは。蒲生嘉達(がもうよしさと)です。
 
メルマガの発行は半年ぶりです。
 
農家.comブログ(↓)では、毎週情報発信をしておりますので、
そちらも是非ご覧ください。
 
 
 
 
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (1)下町ロケットの佃製作所の場合
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 
TBSドラマ「下町ロケット」は町工場「佃製作所」の佃社長(阿部寛)と
社員達が奮闘するドラマです。
 
第1話では、大口取引先から取引打ち切りを一方的に通知され、売上高が激減し、
資金繰りが悪化します。
そのため、佃社長と殿村経理部長(立川談春)が銀行に追加融資を
お願いに行くのですが、既に巨額の借入があるので、冷たくあしらわれます。
その後競合大手との特許紛争が発生し、・・・と物語は続いていきます。
 
 
工場は巨額の設備投資・研究開発費が必要です。
中でも佃製作所のような独立系の中小企業は資金を銀行からの融資に
頼ることになります。
 
 
 
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (2)中小ソフト会社の場合
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 
一方、中小ソフト会社の場合、佃製作所ほどには設備投資・研究開発費は
必要ありません。
 
無借金、あるいは、極めて短期的・限定的な借入で十分だというのが、
私の持論です。
 
これは、第247号でも書いたことですが、今回はもう少し分かりやすく
書き直します。
 
 第247号(2013/4/13)無借金経営
 
 
 
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (3)現金不足に陥る4つの理由
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 
中小ソフト会社の場合、現金不足に陥り、借入が必要となる主な理由は次の4つです。
 
(A)顧客倒産などによる貸し倒れ
(B)プロジェクトの失敗による赤字
(C)仕事減少による赤字
(D)売掛金の回収よりも、給料などの支払が先に出る
 
 
(A)(B)(C)(D)の順で非常時から正常時に近づきます。
 
 
 
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (4)非常時の借入
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 
(A)顧客倒産などによる貸し倒れ
 
これは相手側に原因のある交通事故の被害者になったようなものです。
遭遇しないよう注意しなければなりませんが、それでも遭遇してしまう
可能性はあります。
 
 
(B)プロジェクトの失敗による赤字
 
これは見積やプロジェクト管理の失敗が主な原因です。
自社に非がある場合もあるし、顧客に非がある場合もあります。
失敗しないように心掛けなければなりませんが、残念ながら、
ソフトウェア請負開発ではしばしば発生することです。
 
 
(C)仕事減少による赤字
 
大口顧客との取引が打ち切られたというような会社個別のケースもあるし、
2008年から2012年位まで続いた不況のように業界全体のパイが
縮小する場合もあるでしょう。
ソフト会社の売上原価のほとんどは人件費であり、社員が減らない限り、
売上が減っても原価は減らず、資金不足となります。
 
 
 
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (5)将来の利益を返済が食いつぶす
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 
(A)(B)(C)が原因の借入は明らかに悪い借入です。
 
将来の利益を返済が食いつぶすからです。
 
やむをえず借入せざるを得ない場合もあるでしょうが、
それはあくまでも非常時であり、極力早く返済しなければなりません。
あるいは、非常時に強くなるよう、自己資本(内部留保や資本金)を
増やしていく必要もあります。
 
 
 
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (6)正常時の借入
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 
(D)売掛金の回収よりも、給料などの支払が先に出る
 
これはソフト会社の宿命とも言える性格です。
 
(A)(B)(C)が理由の借入と(D)が理由の借入借入とはかなり異なります。
前者はキャッシュフロー上も会計上も赤字なのに対し、後者は
キャッシュフロー上は赤字でも会計上は黒字です。
したがって、銀行は必ず貸してくれます。
 
(A)(B)(C)が「非常時の借入」なのに対し、(D)は「正常時の借入」
とも言えます。
 
売上の成長によって現金需要が増えたが、自己資本がそれほど
増えていないから現金不足になったというだけなので、売上が減れば
自然と消える借金です。
 
 
 
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (7)「正常時の借入」の弊害
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 
「正常時の借入」と言っても次の3つの弊害があります。
 
・利息支払や保証金の負担
・財務処理の複雑化
・借入に対する意識が甘くなる
 
また、理屈の上では「売上が減れば自然と消える借金」ですが、
実際には売上が減っても借金が減らないことが多いです。
 
なぜなら、「売上が減る」ということは、「(C)仕事減少による赤字」
という状態であり、資金が返済に回らないのです。
 
したがって、(D)の借入に対しても慎重であるべきであり、
成長に伴う現金需要の伸びは自己資本(内部留保・増資)で補うのが理想です。
 
 
 
 
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
あとがき:農家.comのおすすめ商品
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 
農家.com http://www.nou-ka.com/ のおすすめ商品
・【送料無料】美味しい 蒸しショウガ パウダー20g【土佐大生姜使用】
 
・【送料無料】【大玉2Lサイズ・10玉・約5kg】【山形県産】洋ナシの王様シルバーベル
 
・【送料無料】はれひめ5kg
 
・伊佐米ヒノヒカリ(白米)10kg
 
 
 
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
本メルマガについて
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 
本メルマガの精神については、発行者サイト
http://www.kei-it.com/sailing/index.html を参照してください。
 
本メルマガの歴史については、
http://www.gamou.jp/comment/2010/02/227-3991.html を参照してください。
 
本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非、
本メルマガの存在を教えてあげてください。
 
(以下をそのまま転送するだけです。)
---------------------------------------------------
【お勧めメルマガ ソフトウェア業界 新航海術】
--------------------------------------------------
 
このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して
発行しています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000136030.htm
 
「まぐまぐ!」での読者数は2015年12月11日現在、569名です。
 
バックナンバーは、発行者サイトまたはブログで、体系として
見てもらいたいので、「まぐまぐ!」でのバックナンバー公開は
最新号のみとなっています。
 
発行者サイト: http://www.kei-it.com/sailing/
 
 
◎ソフトウェア業界 新航海術
  のバックナンバー・配信停止はこちら
 

| | Comments (0) | TrackBack (0)

June 15, 2015

アグリビジネス(前半)

**************************************************************
_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
**************************************************************
第254号 2015/6/14 『アグリビジネス(前半)』
▼ まえがき
▼ (1)ソーシャルビジネス・6次化チャレンジセミナー
▼ (2)客数×客単価=売上
▼ (3)ビジネスの規模感が重要
▼ (4)工業製品と農産物の違い
▼ (5)農家には価格決定権がない
▼ (6)次回の予告
▼ あとがき


*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
まえがき
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

こんにちは。蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

半年ぶりの発行になります。

農家.comブログ(↓)では、毎週情報発信をしておりますので、
そちらも是非ご覧ください。

 ブログ:http://www.nou-ka.com/infomes_list_1.html
 調理情報:http://www.nou-ka.com/infomes_list_3.html
 豆知識:http://www.nou-ka.com/infomes_list_5.html



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (1)ソーシャルビジネス・6次化チャレンジセミナー
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

農都共生総合研究所主催の「ソーシャルビジネス・6次化チャレンジセミナー」
( http://www.notosoken.jp/agribiz-ac-vol-04/ )に参加しました。 
4月17日(金)から6月5日(金)まで毎週金曜夜に行われました。

内容の半分は講義形式、半分はワークショップ形式でした。

その中で某農業系ベンチャー(L社)の取締役の講義が1時限ありました。
テーマは次の3つでした。

(a)アグリビジネスとは?
(b)L社が関わったアグリビジネスの例
(c)L社が現在関わっている植物工場


この中で(a)は農家やアグリビジネスを手掛ける企業にとって
理解しておく必要のあることなので、講義内容を(そのままではなく
私なりに脚色して)紹介します。

2回に分けて書きます。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (2)客単価×客数=売上
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

アグリビジネスは、栽培、加工、流通、研究開発、教育・・・等、
広範囲に渡ります。環境、地域、食糧安全保障とも関連します。

しかし、アグリビジネスも「売上を上げて再生産する」という仕組みは
他産業のビジネスと同じです。

では、売上とは何でしょうか?
「客単価×客数=売上」です。

例えば、システム開発会社の売上は「技術者の単価×工数」ですし、
クラウドベンダー売上は「契約料金×契約数」です。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (3)ビジネスの規模感が重要
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

では、客単価や客数をどのように設定すればよいでしょうか?

ビジネスを始めるとき、「何をしたいのか」(ミッション、ビジョン)
の側から発想しがちです。

しかし、「どの程度の規模でビジネスをしたいのか」から考えると、
初期投資、客単価、客数を設定しやすくなり、事業の概要や骨組みが
見やすくなります。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (4)工業製品と農産物の違い
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

工業製品の場合には、製品同士の違いが明白です。

例えば、ガラケーとスマホは外見も機能も明らかに違います。
スマホでもiPhoneとアンドロイド機とは違うし、アンドロイド機の中でも
メーカーや機種によって明確な差があります。

しかし、農産物の場合、製品同士の違いが微妙です。

例えば、有機栽培のニンジンと慣行農法のニンジン、
無農薬栽培のキャベツと慣行農法のキャベツと味や安全度に違いが
あるかと言われると、微妙です。

あるいは北海道産のジャガイモと埼玉県産のジャガイモの味の違いが
分かるでしょうか?

ブランド米(例えば新潟県産コシヒカリ)と量販店のブレンド米とでは、
米単体で食べ比べると違いが分かりますが、外食産業で使われた場合は
分からなくなります。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (5)農家には価格決定権がない
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

工業製品は差別化しやすいので、メーカーが価格決定権を持ちます。
だから、アップルはiPhoneで莫大な利益を得ることができます。

一方、農産物は差別化しにくいので、価格は需要と供給によって決まって
しまいます。農家には価格決定権がないのです。

したがって、農家には昔から「豊作貧乏」という言葉がありました。
つまり、天候が良くて、品質がよい農産物がたくさんできると、
価格も下落するから儲からないのです。
一方、天候が悪くて、少量しかできないと、品質が悪くても高く売れます。

したがって、トップクラスの農業法人でも利益率はけっして高くありません。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (6)次回の予告
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

次回は次のようなことを書こうと思います。

・商品の価値を構成する4つの要素
・アグリビジネスの例
・私が目指す「IT+アグリビジネス」



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
あとがき:農家.comのおすすめ商品
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

農家.com http://www.nou-ka.com/ のおすすめ商品
・【送料無料】蒸しショウガ パウダー【無農薬】
  http://www.nou-ka.com/detail0000000405.html

・【送料無料】山形県東根産秀選さくらんぼ佐藤錦L・LL300g
  http://www.nou-ka.com/detail0000000106.html

・【送料無料】ばんとう(蟠桃・孫悟空も食べたと言われる中国伝説、不老長寿の桃!)
  http://www.nou-ka.com/detail0000000353.html

・伊佐米ヒノヒカリ(玄米)10kg
  http://www.nou-ka.com/detail0000000530.html



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
本メルマガについて
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

本メルマガの精神については、発行者サイト
http://www.kei-it.com/sailing/index.html を参照してください。

本メルマガの歴史については、
http://www.gamou.jp/comment/2010/02/227-3991.html を参照してください。

本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非、
本メルマガの存在を教えてあげてください。

(以下をそのまま転送するだけです。)
---------------------------------------------------
【お勧めメルマガ ソフトウェア業界 新航海術】
http://www.mag2.com/m/0000136030.htm または
 http://www.gampu.jp/sailing/ または
 http://www.kei-it.com/sailing/ 
--------------------------------------------------

このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com を利用して
発行しています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000136030.htm

「まぐまぐ!」での読者数は2015年6月14日現在、574名です。

バックナンバーは、発行者サイトまたはブログで、体系として
見てもらいたいので、「まぐまぐ!」でのバックナンバー公開は
最新号のみとなっています。

発行者サイト: http://www.kei-it.com/sailing/
ブログ:http://www.gamou.jp/sailing/

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 03, 2015

未来を代表するもの:内部留保と再投資

**************************************************************
_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
**************************************************************
第253号 2015/1/2 『未来を代表するもの:内部留保と再投資』
▼ まえがき
▼ (1)裏金方式
▼ (2)王道方式
▼ (3)どちらが得か
▼ (4)未来を代表するもの:内部留保と再投資
▼ あとがき


*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
まえがき
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

こんにちは。蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

明けましておめでとうございます。

本日は、会社の利益、内部留保、再投資、役員報酬、配当といった
基本的な話をします。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (1)裏金方式
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

次の文章は岡本吏郎著「会社にお金が残らない本当の理由」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894511576/keiitteanifty-22
からの引用です。

> 中小企業は節税のために、目いっぱい役員報酬を取って会社の利益を
> 限りなくゼロにする。そういう経営が基本的な形です。
> ですから、会社の利益がゼロならば、役員報酬から「内部留保」を
> しなければなりません。


要するに次のような手法です。

・節税のために利益が限りなくゼロにするよう役員報酬を決める。
・しかし、本当に利益をゼロにしたら、内部留保も再投資もできないはず。
・したがって、その分は社長が「役員借入金」として会社に戻す。

これを以下に「裏金方式」と呼びます。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (2)王道方式
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

2004年に私はこの本を読み、その通りだと思いました。
(残念ながら、実際には実行できませんでしたが・・・。)

しかし、現時点では、社長が大株主であることを前提にすれば、
次の普通のやり方の方がシンプルで良いと思っています。

・会社で利益を出して税金を払う。
・ある程度の配当を出し、株主が取ったリスクに報いる。
・残りを内部留保と再投資にあてる。

これを以下に「王道方式」と呼びます。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (3)どちらが得か
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

会社と社長個人をトータルで考えて、裏金方式と王道方式のどちらが得か
という問題を解くには、非常に複雑な計算が必要です。

裏金方式なら会社の税金は少なくなりますが、社長個人の税金は増えますし、
会社、社長個人ともに社会保険料が増えます。

一方、王道方式には配当の二重課税問題(配当は損金とならない)もあります。

しかし、年々社会保険料が増加していること、配当には配当控除があること、
会社の法人税・事業税もある一定額以下は税率が軽いこと等を考慮すると
最終的には両者はあまり変わらないのではないでしょうか。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (4)未来を代表するもの:内部留保と再投資
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

私は裏金方式よりも王道方式を採りますが、「会社にお金が残らない
本当の理由」には考え方としては良いことが書いてあります。

例えば、次の言葉も私は気に入っています。

> 経営にも過去、現在、未来があります。
> 過去を代表するものが、借入れの返済。
> 現在を代表するものが、売上と利益。
> 未来を代表するものが、内部留保と再投資。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
あとがき:農家.comのおすすめ商品
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

農家.com http://www.nou-ka.com/ のおすすめ商品
・【送料無料】蒸しショウガ パウダー【無農薬】
  http://www.nou-ka.com/detail0000000405.html

・平成26年産 山形県産 つや姫 10kg【白米に精米する】
  http://www.nou-ka.com/detail0000000142.html

・【送料無料】はるみオレンジ5kg
  http://www.nou-ka.com/detail0000000087.html

・伊佐米ヒノヒカリ(玄米)10kg
  http://www.nou-ka.com/detail0000000530.html



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
本メルマガについて
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

本メルマガの精神については、発行者サイト
http://www.kei-it.com/sailing/index.html を参照してください。

本メルマガの歴史については、
http://www.gamou.jp/comment/2010/02/227-3991.html を参照してください。

本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非、
本メルマガの存在を教えてあげてください。

(以下をそのまま転送するだけです。)
---------------------------------------------------
【お勧めメルマガ ソフトウェア業界 新航海術】
http://www.mag2.com/m/0000136030.htm または
 http://www.gampu.jp/sailing/ または
 http://www.kei-it.com/sailing/ 
--------------------------------------------------

このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して
発行しています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000136030.htm

「まぐまぐ!」での読者数は2015年1月2日現在、572名です。

バックナンバーは、発行者サイトまたはブログで、体系として
見てもらいたいので、「まぐまぐ!」でのバックナンバー公開は
最新号のみとなっています。

発行者サイト: http://www.kei-it.com/sailing/
ブログ:http://www.gamou.jp/sailing/



--------------------------------------------------
蒲生 嘉達
y_gamou@kei-it.com

|

September 15, 2014

農業問題の本質

**************************************************************
_/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/
**************************************************************
第252号 2014/9/15 『農業問題の本質』
▼ まえがき
▼ (1)農業ITのビジネス展開が本格化
▼ (2)「作りすぎ」が日本の農業をダメにする
▼ (3)農業問題の本質
▼ (4)農業ITのベースとなる見識
▼ (5)農家.com農園
▼ あとがき


*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
まえがき
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

こんにちは。蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

「経済団体で農業委員会に所属し、農業問題を担当する島。
 最先端の農業シンポジウムの開催を聞いて秘書二人と会場を訪れた。」
 (2014年9月18日号 週刊モーニング「会長島耕作」より)

今回は島耕作も注目している農業ITについて語ります。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (1)農業ITのビジネス展開が本格化
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

2014年9月4日号の日経コンピュータに「農業ITのビジネス展開が本格化 
富士通に続き、日立・トヨタ・クボタも」という記事が掲載されていました。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/ncd/14/379228/082800024/

日本酒の製造元が日本酒の原材料となる山田錦の安定調達に 
富士通の農業クラウドを利用しようとしている、等の記事です。

他にも、農業ITを推進しようという記事はネット上で数多くみられます。

例:
 農機のロボット化で日本の農業問題を解決したい
 http://www.jaxa.jp/article/special/michibiki/noguchi_j.html

 日本の農業 復活の鍵はIT活用 高齢化と勘頼みの世界から脱却へ
 http://itnp.net/story/755


これらは農業ITによって、農業を大規模化し、生産性を上げるという試みです。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (2)「作りすぎ」が日本の農業をダメにする
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

さて、農業問題について、私が最も的を射ていると思っている本は、
川島博之著「「作りすぎ」が日本の農業をダメにする」です。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532354773/keiitteanifty-22

この本を読めば、日本の農業問題は、大規模化し、生産性を上げれば
解決するという単純な問題ではないということが分かります。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (3)農業問題の本質
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

「「作りすぎ」が日本の農業をダメにする」で指摘されている農業問題の
本質は次のようなものです。

(A)広い土地を必要とする作物は敵わない

・生産に広い土地を必要とする作物(穀物や大豆)は、日本でいくら
 大規模化しても、耕作面積が桁違いに広い米国や豪州には、価格面で敵わない。

・したがって、米を自由化すれば、米農家は大打撃を受ける。


(B)大規模化=地方人口の減少

・日本の米作を大規模化するということは、米農家が減少することを意味し、
 それは地方人口の減少を意味する。

・しかし、地方は人口の減少を望んでいない。

・つまり、「農業大規模化→地方人口の減少」という方向は政治的に
 賛同を得られない。


(C)野菜・畜産

・野菜や畜産は米ほどには内外価格差がないので、大規模化と
 生産性向上によって、輸出産業に育てることは可能であろう。
 (世界的に食料が余っている時代なので、それは容易ではないが・・・。)

・しかし、野菜や畜産の輸出を促進するということは、農産物の自由化を
 促進するということである。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (4)農業ITのベースとなる見識
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

日本の農業はこのように本質的な矛盾を抱えています。

「「作りすぎ」が日本の農業をダメにする」の中で川島博之氏は次のように
提案しています。

・米に関する制度は大きく変えない。

・兼業農家の維持、定年帰農の促進によって、地方の人口減少を抑制する。

・TPPでは米を例外とする

・畜産や野菜栽培の生産性を上げて、輸出産業にする。
 (世界的に食料が余っている時代なのでブランド化はかかせない。)


私は、このような見識の上に、農業ITを進めるべきだと思います。



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
 (5)農家.com農園
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

農家.com農園は慶が運営している農園です。

 農家.com農園 http://www.nou-ka.com/farm0000000002.html
 FARVESTA http://www.farvesta.com/


家庭菜園向けの商品を生産し、販売し、好評を博しています。
農業ITとは別方向のニッチな試みをしています。


関連記事:第236号「農業とIT」(2011/3/26) 
 [Blog版] http://www.gamou.jp/sailing/2011/03/it-74c2.html
 [HP版] http://www.kei-it.com/sailing/236-110326.html



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
あとがき:農家.comのおすすめ商品
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

農家.com http://www.nou-ka.com/ のおすすめ商品
・ 完熟!フローズン・ブルーベリー:1kg
  http://www.nou-ka.com/detail0000000215.html

・あきづき梨(ご家庭用5kg/7-12個フルーツキャップ無)
  http://www.nou-ka.com/detail0000000497.html

・【訳あり】豊水梨L~M(5kg箱18から20玉)
  http://www.nou-ka.com/detail0000000259.html

・冷凍さくらんぼ(ミックス軸あり6パック)
  http://www.nou-ka.com/detail0000000463.html



*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
本メルマガについて
*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

本メルマガの精神については、発行者サイト
http://www.kei-it.com/sailing/index.html を参照してください。

本メルマガの歴史については、
http://www.gamou.jp/comment/2010/02/227-3991.html を参照してください。

本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非、
本メルマガの存在を教えてあげてください。

(以下をそのまま転送するだけです。)
---------------------------------------------------
【お勧めメルマガ ソフトウェア業界 新航海術】
http://www.mag2.com/m/0000136030.htm または
 http://www.gampu.jp/sailing/ または
 http://www.kei-it.com/sailing/ 
--------------------------------------------------

このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して
発行しています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000136030.htm

「まぐまぐ!」での読者数は2014年9月15日現在、580名です。

バックナンバーは、発行者サイトまたはブログで、体系として
見てもらいたいので、「まぐまぐ!」でのバックナンバー公開は
最新号のみとなっています。

発行者サイト: http://www.kei-it.com/sailing/
ブログ:http://www.gamou.jp/sailing/


◎ソフトウェア業界 新航海術
  のバックナンバー・配信停止はこちら
http://archive.mag2.com/0000136030/index.html


--------------------------------------------------
蒲生 嘉達
y_gamou@kei-it.com

◎ソフトウェア業界 新航海術
  のバックナンバー・配信停止はこちら
http://archive.mag2.com/0000136030/index.html

|

«消費税増税について思うこと