農業一般

2017年7月20日 (木)

元肥は山型、追肥は谷型

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市販の肥料の袋には必ず、3つの数字が書かれています。
これは窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K) の含有量を表しています。
 

Npk9116

例えば、「9.11.6」と書かれていた場合、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K) が、それぞれ9%、11%、6%含まれていることを示します。
9+11+6=26 なので、残り74%は別の成分が含まれていることになります。
「9.11.6」は図にすると山型になります。

「元肥は山型、追肥は谷型」と言われます。
リン酸は残りやすいので、追肥では少なくてよいからです。
 
下の図は、谷型(14.3.9)の例です。

Npk1439

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2015年12月31日 (木)

有機物マルチ

Maruchi

一般に「マルチ」というと、二重とか、多重とかの意味になります。例えば、マルチタスク、マルチメディアなどのように・・・。しかし、農業で「マルチ」というと「マルチング」を意味します。マルチングとは 畑の畝をビニールなどのフィルムで覆うことです。マルチングの目的は次のとおりです。

  • 保温
  • 乾燥や湿害防止
  • 雑草防止
  • 微生物コロニーの発達

ビニールなどのフィルムではなく、落ち葉、ワラ、刈った雑草、野菜の残さなどで畝を覆うことを「有機物マルチ」と言います。 不耕起栽培では、この有機物マルチを重視します。

写真は、ジャンボニンニクの畝です。刈って乾燥させた雑草をマルチングして、軽く土をかけています。

有機物マルチは、黒ポリマルチに比べて雑草の発生を防ぐ効果や、地温上昇効果は劣るが、雨に打たれても表層の土が固結せず、晩秋から早春の地温の低下や夏の上昇を和らげる。雨水もよく浸透するので塩類の集積もなく、根が深く張る。空気も地中によく入り、表層の根に酸素を供給する隙間ができるので、うわ根もよく発達する。
また、ミミズなどの有用土壌生物の餌にもなって、団粒構造がしだいに発達するとともに、地力もだんだんついてくる。

(水口文夫著「家庭菜園の不耕起栽培」より)

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2015年12月14日 (月)

不耕起栽培では根を残す

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不耕起栽培は根を残す農法です。

前作の根が分解されて空洞になったところが、空気や水の通り道になります。

例えば写真では収穫後のオクラがそのまま残されている畝に島ラッキョウが植えられています。

張った根は土中でゆっくりと分解して根穴ができ、空気や水分を通す路ができる。

根穴やミミズの穴を新しい根が、好んで伸びていく。
新しい根は古い根が作った根穴を伝わるようにして深く伸びている。

不耕起栽培では野菜の根が張ることによってできる根穴構造を深くまでつくることによって、耕土層を深くしていく。根穴構造を深く発達させるためには、深根性のトマトやオクラ、ブロッコリーなどを定期的に作付けすることが重要。

(水口文夫著「家庭菜園の不耕起栽培」より)

 

深根性の野菜と浅根性の野菜を組み合わせることが重要です。

先の例では深根性のオクラの後に浅根性の島ラッキョウと植えています。

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2015年12月 4日 (金)

日米の不耕起栽培の違い

ニッポン放送「高嶋ひでたけのあさラジ!」(11/30)で、コメンテーターの須田慎一郎さんが次のようなことを言っていました。

何故アメリカはCOP21の京都議定書を離脱したのか?
それは、アメリカでは温暖化は次のように考えられているからだ。

「地球温暖化の原因として、温室効果ガスよりも気候変動の方が大きい。地球は温暖化と寒冷化を繰り返していて、現在は温暖化に向かっているのだ。したがって、たとえ温室効果ガスの排出を削減しても温暖化は防げない。温暖化を前提にして社会のあり様を変えていく必要がある。」

例えば、アメリカでは温暖化によって干ばつが起きて、表土が流出し、農業に被害を与えている。
しかし、干ばつを防ぐことよりも、干ばつが起きても表土流出しない農業を志向している。
耕作しない、耕さない農業を志向し、定着しつつある。

不耕起栽培は表土流出を抑えることも、アメリカで広まっていることも事実です。
しかし、これを日本人が聞くと、「アメリカでも奇跡のリンゴの木村秋則さんのような自然栽培をする人が増えているのか」と誤解してします。

アメリカでの不耕起栽培は遺伝子組み換えとセットです。除草剤に耐性のある遺伝子組み換え作物を栽培し、除草剤をまいて雑草を駆除するのです。

一方、日本の不耕起栽培は無農薬を志向します。雑草を駆除するのではなく、雑草と共生する感じです。アメリカの不耕起栽培と日本の不耕起栽培は全く異なるのです。

もっとも、アメリカの不耕起栽培では害虫抵抗性の遺伝子組み換えも利用するので、減農薬にはなります。

参考資料:遺伝子組換え大国・米国の今除草剤耐性作物は土壌浸食の防止に貢献

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2015年11月 4日 (水)

日本農業とTPP非関税障壁

Tpp

朝日放送「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(10月24日放送)で堤美香さんが、TPPと農業について面白い解説をしていました。

関税ばかりが話題になっているが、非関税障壁の方が重要だと説いていました。

農業関連でアメリカから撤廃要求されている非関税障壁は次の3つだそうです。

(1)残留農薬基準
残留農薬基準がアメリカは日本の60~80倍緩い。
→アメリカは日本に、収穫後の農薬(ポストハーベスト)規制をもっと緩めて欲しい。

(2)BSEリスクのある牛肉の規制
アメリカは日本に、BSEリスクのある牛肉の輸入基準を緩和し、最終的に完全撤廃して欲しい。

(3)遺伝子組み換え
現在、日本では加工食品に「遺伝子組み換え作物は使用しておりません」の表示をよく見かける。これは義務ではなく、そのように明示した方が売れるから食品メーカーが自主的に表示しているものである。
(遺伝子組み換え作物(GMO):生物の細胞から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、植物などの細胞の遺伝子に組み込み新しい性質を持たせること)
→アメリカは日本に、「遺伝子組み換えでない」の表示は無くして欲しい。

Horumonまた、アメリカでは畜産で成長ホルモンや抗生物質が多用されているそうです。それらに対する規制も非関税障壁となります。 
異様にマッチョな牛の写真が紹介されました。

堤美香さんによれば、アメリカには食料品や医薬品の安全審査が緩くなる構造があるそうです。FDA、企業、大学、国会議員によって構成される食産複合体です。

  • FDA←→企業・・・ 天下り、逆天下り(「回転ドア」と呼ばれる)
  • 企業→大学・・・ 研究費
  • 大学→企業・・・ 安全性データの作成・承認
  • 大学→FDA・・・ 安全性データの報告
  • 企業→国会議員・・・ 献金
  • 国会議員→企業・・・ 有利な立法


Fdaまた、堤美香さん他にもISDS条項の危険性を主張していましたが、これについてはゲスト出演していた高橋洋一さんは否定していました。
(ISDS条項:相手国に投資した企業が相手国の政策によって損害を被った場合、相手国を提訴することができること)

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