BMW糞尿・廃水処理システム
慶で農家.comの開発・運用をしているからというだけでなく、家庭菜園が大好きなので、農業関係の本は数冊読んでいます。
その中で長崎浩著「BMW糞尿・廃水処理システム」は私の農業観を変えた本です。
BMWのBはバクテリア、Mは造岩鉱物(ミネラル)、Wは水(ウォーター)です。
「農業技術はその土地に合ったやり方にアレンジされてはじめて生きます」「文献に書いてあるとおりにならないのが農業」(澤浦彰治著「農業で利益を出し続ける7つのルール」より)ということはよく聞きます。
むしろ、農業を実際にやっている人は皆言うといっても過言ではありません。
私の週末農業の先生も「うまくいくときには何もしなくてもスコーンとうまくいくんだけど、うまくいかないときはいろいろんなことをしても、うまくいかない」と言っていました。
農業はなぜ文献に書いてあるとおりにならないのでしょうか?
あるいは、なぜ農業技術はその土地に合ったやり方にアレンジされなければならないのでしょうか?
土壌を作るのは人間ではなく、造岩鉱物とバクテリアであり、両方とも未だ人間の手の届かないところにあるからでしょう。
バクテリアは現在どれだけの種がいるのか見当もつかず、そのうち名前が付いているのはせいぜい数%ではないかと言われている。
バクテリアには、農業は経験的に接近するしかないゆえんである。
生物に不可欠なミネラル成分は、そのうちもっとも多量に含まれているものを1とすれば、最少量のものはその10万分の1の濃度に過ぎない。・・・これらを「調合」することが、農業資材としてコストに合わないことは将来ともに明白である。(「BMW糞尿・廃水処理システム」より)
造岩鉱物もバクテリアも人間が小手先で操作できるような代物ではないことを前提とし、謙虚し、しかし、分かる部分は、理論的・体系的に説明している点は類書がないと思います。
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