なぜイネ科植物は強いのか
イネ科の雑草の強さにはいつも驚かされます。
上の写真はアスファルトの割れ目に生えているエノコログサです。
イネ科植物はともかく乾燥と日光に強いのです。
さて、次のYouTube動画でイネ科植物の強さの理由について解説していました。
【矛×盾】小麦の奇妙な生存戦略と農業の始まり【ゆっくり解説】植物史よりの世界史?動物・植物の攻防の歴史でみる生物進化
内容の一部を要約します。
- イネ科植物は乾燥して痩せた土地の草原で進化した。
- 木々が生い茂る森まら他にも大量の植物があり、食べつくされるということはまずないが、植物が少ない草原では動物たちが限られた植物を食べ荒らす。
- そこでイネ科植物はガラスの原料にもなるケイ素という堅い物質を蓄えて身を守った。
- イネ科植物の葉は繊維質が多く、非常に消化しにくくなっている。
- さらに消化しにくいだけでなく、イネ科植物はほとんど栄養をもたない。
- それでも万が一食べられたとしても体の生長点を地面すれすれに置いた。
- 成長点が体の先端ではなく根本にあることで、葉が食べられても成長が止まることはない。
- イネ科植物などの単子葉植物は成長スピードを重視して体のつくりを単純なものにした。
- 例えば維管束は複雑な構造のリング状に整える形成層を作らず、葉脈はスピードを重視した直線構造になっている。
動画には出てきませんでしたが、イネ科植物の強さは光合成の仕組みの違いにもあります。(一般の植物はC3回路、イネ科植物はC4回路)
イネ科植物についての過去記事:
- エノコログサで耕盤層が分かる
- トウモロコシの脇芽にできた実(「7.成長点が体の先端ではなく根本にある・・・」に関連)
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