土にかえる農業用マルチシート
昨日、ガイアの夜明け(テレビ東京10月28日(金)放送分)をTVerで見ました。
“脱プラ”の救世主……「段ボール」に「コメ」 というタイトルが付いていました。
その中の「コメ」について紹介します。
通常、米の全収量の約5%がクズ米として扱われます。
クズ米とは小さかったり欠けたりしている規格外の米で、精米所で取り除かれます。
今までは家畜の餌に利用するかありませんでした。
バイオマスレジンHDという会社は、そのクズ米からプラスチックを作っています。
クズ米と石油系の材料を混ぜて、「ライスレジン」と呼ばれるプラスチックを作ります。(「レジン」とはプラ樹脂を意味します。)
ライスレジンには70%まで米を混ぜることが可能です。
ライスレジンは見た目は通常のプラスチックと変わりません。
既に、箸、スプーン、弁当箱、皿、歯ブラシ、ベッドのクッションに利用されています。
また、家電製品にも利用が計画されています。
さらに、混ぜる樹脂を「生分解性の樹脂」にすることで、微生物が分解できて“自然にかえる”ライスレジンができあがります。
クズ米を混ぜることでコストが下がるだけでなく、分解のスピードも上がります。
これをシート状にして農業のマルチシートに利用する実験が進んでいます。
農業ではマルチシートは大量に使用され、廃棄が大変だし、破れた断片が土に混入する問題もあるからです。
【写真の解説】
- 1枚目:堆肥に埋めて20日後の生分解性ライスレジンシート
- 2枚目:現在使われている農業用マルチシート
- 3枚目:生分解性ライスレジンシートの実証実験
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