ニンジンの維管束
ニンジンを横に切ってみました(左の写真)。同心円状に二つの部分に分かれていることが分かります。
内側の円の部分は「木部(もくぶ)」と呼ばれ、外側の部分は「師部(しぶ)」と呼ばれます。
また、木部と師部の境目は「形成層」と呼ばれます。
先の写真をよく見ると、木部にも師部にも細かい穴が開いているように見えます。
ニンジンを縦に切った写真(左)を見ると、上記の「穴」が細かい管であることが分かります。
木部にある管は導管と呼び、導管は根から吸収した水分や無機塩を地上部の葉に供運びます。
師部にある管は師管と呼び、師管は地上部の光合成によって生産された栄養分を運びます。
また、導管と師管をまとめて「維管束」と呼びます。
横に切った写真をさらによく見ると、外皮から中心への放射線状の管もあるように見えます。
縦に切った写真を見ても、外皮から中心に向かう管が見えます。
その管は外皮から師部、形成層、を通過して木部に水分を運ぶ管、つまり根です。
(参考資料:稲垣栄洋著「面白くて眠れなくなる植物学」)
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