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2017年7月 7日 (金)

トマトの受粉とホルモン剤の関係

本格的なトマトハウス栽培」でトマトの受粉について次のように書きました。

露地ではトマトの受粉は風や虫がやってくれます。しかし、ハウスでは風も虫も少ないので、人工的に受粉を助ける必要があります。  一つの方法は、ハウス内にマルハナバチを放つことです。
 
マルハナバチを使用しない方法としては、ホルモン剤の使用があります。花にホルモン剤を吹き付けるのです。

Tomato

このメカニズムについて少し詳しく説明します。
通常、トマトはめしべに花粉が受粉して実をつけます。ホルモン剤を吹き付けると受粉するとしたら、ホルモン剤には花粉が含まれているのでしょうか?
 
そうではありません。
本来花粉がめしべに受粉した時に発生する植物ホルモンが含まれているのです。それをトマトの花に吹きかけるとトマトが花粉で受粉したと勘違いして実をつけるのです。
 
受粉しなくても実が太ることを「単為結果」と呼びます。
例えば、キュウリ、イチジク、バナナなどは単為結果します。(受粉しても結果します。)
そしてホルモン処理によって人工的に起こされる単為結果を「他動的単為結果」と呼びます。
単為結果したトマトは種がないためゼリー部が少なく、果肉部が厚くなります。
露地栽培のトマトが美味しいと言われる理由の一つは、通常受粉で、ゼリー部が多いからかもしれません。但し、トマトにも、もともと単為結果性を持っている品種もあります。

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