ニンニクやタマネギは葉っぱを食べないのになぜ葉菜類なのか?
以前、私は「EMでいきいき家庭菜園」という本を読んで、疑問に思ったことがあります。
この本では野菜を、果菜類、葉菜類、根菜類、豆類の4つに分類しています。
そして、葉菜類と根菜類に次の野菜が分類されています。
【葉菜類】
コマツナ、青ジソ、パセリ、シュンギク、チンゲンサイ、ホウレンソウ、ネギ、ニラ、レタス・サニーレタス、キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、ニンニク、タマネギ【根菜類】
ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、ヤマイモ、カブ、ラディッシュ、ダイコン、ニンジン、ショウガ
これを見て、皆さん、違和感を覚えませんか?
「ニンニクやタマネギは葉っぱを食べないのになぜ葉菜類なの?土の中にできるから根菜じゃないの?」と。
最近になって、ようやくこの理由が分かりました。
タマネギの食べる部分は、根が肥大化したものではなく、葉鞘が肥大したものです。したがって、葉菜類です。
タマネギは、短い茎についた葉の葉鞘が何重にも重なったもの(鱗茎)だ。サトイモやショウガと同じように、葉鞘は茎の回りを一周している。茎は非常に短く、食べるところのほとんどは葉鞘で、表面の「皮」と呼ばれる部分も古くなり、薄くなった葉鞘だ。
(「植物形態学」より)
一方、ニンニクの食べる部分は腋芽が成長して子ニンニクになったところです。したがって、やはり葉菜類です。(左の写真はジャンボニンニク)
ニンニクは、タマネギと同じで、茎を葉鞘が何重にも取り巻いて厚くなったもの(鱗茎)だ。タマネギでは、重なり合った葉鞘が食べるところだが、ニンニクでは、葉鞘についた腋芽が成長して「子ニンニク」になったところで収穫され、子ニンニクが食用となる。写真のニンニクは葉鞘がみずみずしい状態で売られていたが、乾いて薄膜になっていることの方が多い。
(「植物形態学」より)
「EMでいきいき家庭菜園」の分類は、「食べるところが植物形態学的に何であるか」という分類だったのです。
尚、ダイコンやカブは、コマツナなどと同じアブラナ科ですが、根が肥大化した部分を食べるので根菜類です。
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