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2008年3月22日 (土)

P.17「図1-1-7:プログラマへの給料などの支払」

【質問】
P.17「図1-1-7:プログラマへの給料などの支払」で納品前なのに売上原価を計上している。これは仕掛品にすべきではないのか?

【回答】

2月20日のセミナーで受けた鋭い質問です。

P.18で「1コマずつ決算処理をする」と言っているのだからP.111「第4部 1.仕掛品」で解説したような仕掛品処理をすべきだというのが、経理に詳しい方の正しい感覚です。

実はこの点は私も悩んだ末、今の書き方をしました。
その理由をP.19の注釈で私は次のように書いています。(小さな字なので見落とした方も多いと思います。)

※仕掛品処理
本当の決算処理では「図1-1-7:プログラマへの給料などの支払い」の売上 原価は仕掛品(「第4部1.仕掛品」参照)となりますが、話を簡単にするため に、ここでは仕掛品処理はしていません。

ここに書いたとおり「話を簡単にするため」、つまり「最初から仕掛品の話をしても混乱する」というのが第一の理由です。

しかし、実はもう一つ理由があります。

経営者が随時目にする通常の試算表は、仕掛品処理をする前の状態です。
つまり、売上原価として計上された時点での試算表です。
それは「図1-1-7:プログラマへの給料などの支払」の状態なのです。

その後、決算、半期決算、四半期決算、あるいは月次決算の時点で、仕掛品処理をした試算表となり、最後に決算書となります。

「1コマずつ決算処理をする」という言葉と矛盾を感じながらも、中小ソフトウェア会社の経営者が最も目にする仕掛品処理前の試算表に近い形で表現しました。

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